2004年12月3日金曜日

Open Source Way 2004

取材というわけではないがInternet WeekのOpen Source Way 2004に仕事でいってきたので、気になった点をメモしておく。



  • オープンソースにおけるアジア及び官民協調(八田真行、GNUプロジェクト、Debianプロジェクト、東京大学)
    「オープンソースというのは厳密に定義された言葉であって、単純にソースが公開されているソフトウェアのことではない」というけど、言葉は独り歩きするものなので誤解は永遠に消えないだろう。この点はフリーソフトウェアという言葉も同じこと。
    「官が日中韓でLinuxのカーネルへの貢献を10%にしようなどということに意味があるとは思えない」そりゃそうだ。
    「コンテンツをパッケージにして販売するライセンスビジネスはたちゆかない。出版、音楽、ソフトウェアなど」出版社に勤める身として、日々実感している。
    「企業が必要なくなったソフトをオープンソースとして公開する。捨て子ウェア(abandonware)」 捨て子でも、ないよりずっとまし。




  • OSSがIT産業に与えるインパクトと経済産業省の取組(久米 孝、経済産業省)
    「Windowsサーバの市場シェアが日本は以上に高い。世界平均は69%、日本は76.98%」ちょっとびっくり。なぜだろう?
    「国内サーバ市場は、Windowsが横ばい、Linuxが伸張、Unixが漸減」まぁ、そんな感じだろう。
    「日中韓でLinuxカーネルへの貢献を5%に伸ばしたい」八田さんの意見とまっさかさまで笑える。やはりハッカーの気持ちを理解しろというのが無理か。
    「平成17年度の経済産業省のオープンソース関係予算の要求額は18億円」びっくり! その金、どこでどう使うの?




  • 日本OSS推進フォーラムの取組みと日中韓連携について(山田伸一、日本OSS推進フォーラム)
    あまりおもしろくなかった。日中韓とかアジアとかじゃなくて、世界でしょう、やっぱり。




  • 情報システムユーザとしてのOSSへの期待と展望(高村 信、総務省)
    「総務省では、Apacheが若干使われている以外はすべてWindows、MS Office、Oracleなどの商用製品が使われている」まぁ、そうだろうなぁ。
    「強いユーザニーズが発生しない限り、オープンソースが採用される可能性は低い」強いニーズなんて発生するのか?




  • ベンチャーキャピタリストの目から見たOpen Source(Allen Miner、株式会社サンブリッジ)
    「アメリカでは年間2兆円がベンチャー企業に投資されている。ベンチャーキャピタルは3年から5年の間に投資金額を5倍から6倍にすることを期待している。しかし、これから5年後に2兆円を5倍から6倍にするのは無理だと言われている」そりゃそうだろう。
    「ギーク主導のオープンソースプロジェクトに投資するのは難しい。技術よりもビジネスが重要。アイデアよりも人が大事」なるほど。




  • 日本におけるオープンソースの幻想とVA Linux(佐渡秀治、VA Linux Systems Japan株式会社)
    「日本はOSSガラパゴス諸島。使う人はたくさんいるが作る人がいない。開発者の平均年齢が世界よりも10歳は高い」
    「日本人のコミュニケーション能力は低い」
    「ユーザ会活動は他国に例を見ないほど活発だが、本家との関係が希薄で、中には開発/普及を妨げるようなものもある」
    結局、日本にはクレクレ君ばかりでプロジェクトに貢献しようとする人が少なすぎるということだ。


 



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