2014年4月22日火曜日

入門 コンピュータ科学


昨年の11月からやたらに忙しいと書いたけど、では何を忙しくやっているかというと、もちろん本を作っているわけです。編集者ですからね。

せっかくブログを再開したことだし、自分が作った本を少しずつ紹介していきます。


最初に紹介するのは「入門 コンピュータ科学 ITを支える技術と理論の基礎知識」!

アスキーには私が入社したばかりの頃に出版した(もう20年も前の話だ)「やさしいコンピュータ科学」というコンピュータ科学の教科書があるのだけど、この本は名著ではあるものの名前に反して決してやさしくはなかったんですね。「やさしくないコンピュータ科学」とか揶揄されることもありましたし。いろいろな人から本当の初心者向けのコンピュータ科学の入門書を出してほしいと十数年間言われ続けて、ようやく出すことができました。

古くからお付き合いいただいている神林靖先生が推薦・翻訳してくれた本で、アメリカの大学におけるコンピュータ科学の定番教科書です。内容は、2進数、コンピュータアーキテクチャと論理回路から始まって、コンピュータに関係する技術基盤をひと通りすべて網羅したものになっています。教科書だけあって練習問題も多く、これらをきちんと解いていけばかなり実力がつくと思います(私も答えの出せる問題はすべて解きました)。通常の練習問題以外に社会的な問題も掲載されていて、IT企業や技術者の社会的責任なども考えさせられるようになっているので、授業や職場で討論のネタにするのもいいでしょう。


年末年始の休みには、この本のゲラを抱えて帰省し、家族をほったらかしにして校正を続けていました。紅白歌合戦を見ている家族の横で、ゲラに赤入れをしていたのはいい思い出です(いいのか?笑)。

これからコンピュータ科学を学ぶ学生にお勧めするのはもちろんですが、大学でコンピュータ科学を専攻しなかったプログラマやシステムエンジニアの方にも自習書として強くお勧めしておきます。





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