2015年2月23日月曜日

ユニケージ原論


ユニケージ原論



数年前にLLカンファレンスの会場で購入したまま積ん読状態だった「ユニケージ原論」を読んだ。

アスキー・メディアワークスから出した「フルスクラッチから1日でCMSを作る シェルスクリプト高速開発手法入門」で紹介した、シェルスクリプトを使って本格的なアプリケーションを作るという開発手法の原典ともいうべき本。具体的な開発手法を詳しく知りたいと思って読んだのだが、タイトルに"原論"とあるとおり、抽象的な議論が多くてちょっと私が読みたいと思っていたものとは違っていた。

下記、章立てと簡単な内容紹介。


  • 第1章 ユニケージとはなにか

    ユニケージ開発手法を考案した當仲寛哲氏によるユニケージの誕生から開発手法の概要の解説。この章を読めば、ユニケージ開発手法の全体像がつかめる。

  • 第2章 ユニケージは道具である

    株式会社良品計画(無印良品の会社)のシステム開発にユニケージ開発手法を適用した事例紹介。ずぶの素人が短期間に企業システムの開発・保守ができるようになるというのが、なかなか刺激的。

  • 第3章 ユニケージは方法論である

    この章は、ちょっといろいろ微妙。読まなくていいかも。

  • 第4章 ユニケージは正解である

    従来のRDBを用いたシステム開発とRDBを用いないユニケージ開発との違いが解説されている部分が興味深い。

  • 第5章 ユニケージはコミュニケーションである

    ユニケージ開発手法のキーフレーズを元に、従来の開発手法との比較も含めてユニケージの優位性を解説している。


ユニケージ開発手法を簡単に説明するなら、

RDBに代表されるデータベースシステムを一切用いず、データをすべてテキストファイルで保持し、シェルスクリプトを使ってこれらのテキストファイルを処理することで企業システムを実現する

とでもなるだろうか。この話を初めて聞いたときは、さすがにそれは無茶だろうと思ったのだが、良品計画・東急ハンズなどの成功事例を目にすると、実はUnixが持っていたシンプルなツールと考え方ですべて実現できるんだという気持ちにさせられる。

というわけで最近シェルスクリプトづいていて、いろいろ勉強し直し中だ。20代の頃に読んで感動した「UNIXプログラミング環境」を読み返そうと思っている。



ユニケージ原論
當仲 寛哲 山崎 裕詞 熊谷 章 熊野 憲辰 木ノ下 勝郎 山科 敦之

ユニケージ原論
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