2009年12月13日日曜日

Ploneサイトを静的HTMLに書き出す

Plone.jpのTips アドベントカレンダー企画Jackさんから私に回ってきた。先日のPloneパーティーで話は聞いていたものの、これはプログラマがやることであって、編集者の私にはまったく関係のない話だと思っていた。

技術的なTipsなんぞ何も持っていない私にいったい何を書けと?

仕方がないので、ちょっと気になっていたPloneのプロダクツを紹介してお茶を濁すことにする。

Ploneサイトを作ろうとすると、イントラネットに閉じている場合はいいが、外に公開しなければならない場合にはサーバをどうするかが問題になる。十分に資金があるのであれば、まるごと自由にできるサーバをレンタルすればよいのだが、資金がない場合は困ったことになる。

低価格で借りられるレンタルサーバの多くではPythonが使えないし、Pythonが使えたとしてもデーモンプロセスを起動することが許されないため、Plone/zopeを動かすことはできない。

少し高くつくが、VPSなどのようにroot権限を得られるサーバであれば、なんとかPloneを動かすことができる。だが、この場合でもPlone/zopeのデーモンがメモリ制限を超えてしまうと、サーバ側にデーモンプロセスを殺されてしまったりする。まぁ、サーバの死活を監視して、殺されたらすぐに再起動すればよいのだが、なんとなく気分が悪いし、めんどくさい。

インターネット上で頻繁に多数の人間がコンテンツを更新するようなことがないのであれば、Ploneをローカルのサーバに設置し、このPlone上のコンテンツを静的なHTMLファイルに書き出して、これを格安レンタルサーバにFTPでアップして公開するというのはどうだろう。

例えば、社内に置かれたPloneサーバに複数の社員がアクセスしてコンテンツを作成・更新し、1日に1回Plone上のコンテンツを静的HTMLに書き出し、これをFTPで社外の公開サーバにアップするわけだ。案外、現実的な運用方法のように思える。

ということで、紹介するのがPloneサイトのコンテンツをまるごと静的なHTMLファイルに書き出してくれるプロダクツ、staticsiteだ。

enpraxis.staticsite 1.0rc2

staticsiteをインストールすると、サイト設定のアドオンプロダクツの設定にstaticsiteの設定リンクが現れる。これをクリックして、静的ファイルを書き出す際のオプションを設定する。

静的ファイルを書き出すディレクトリをData.fsのあるディレクトリからの相対Pathで設定したり、HTMLと一緒に書き出す画像ファイルなどを指定したり、静的なHTMLファイルになった場合に機能しないもの(検索ボックスやらカレンダーポートレットとか)を指定して書き出さないようにするなど、細かい指定が可能だ。

オプション設定が終わったらDeployボタンを押すだけで静的ファイルが書き出される。

staticsiteは、まだテスト段階のプロダクツなので、Ploneにうまくインストールできなかったり、静的ファイルの書き出しに失敗することがある。プログラマなら、ぜひ開発に参加して欲しい!

英語だけど、下記のサイトでもPloneから静的ファイルに書き出す方法が議論されている。

Plone Static Publishing

さて、では次はPloneパーティーでお会いしたフィンランドの堀内さんにバトンを回そう。堀内さんはバリバリのプログラマなので、ちゃんとしたTipsをきちんと紹介してくれるはず。お楽しみに!




2009年12月11日金曜日

Ploneパーティー2009

12月9日はいつも参加しているPlone研究会の忘年会を兼ねたパーティーだった。
会場は目黒のエスニック料理屋さん、SPICE。なかなか美味しくて、雰囲気もよかった。
お店の中にプロジェクタを設置して、いつものようにプレゼンも行われた。

一番の目玉は、CMSコミュニケーションズの寺田さんによるPlone 4の解説。Plone 4はスピードがアップする(2倍速いとか?)と言われているし、見た目もかなり変わる。プロダクツの作り方も大きく変わる(Plone 3から変わったというべきなのかな?)ということなので、注目している。
寺田さんの当日の発表資料は下記で見られる。

Plone研究会&Ploneパーティー2009

あと、本多さんのインドのGoogle Waveみたいなサービスの話(メモがいいかげんでよくわからん)。
同じく本多さんのPloneFormGenの話。日本ではあまり使われていないが、海外では広く使われているとか。

フィンランドから来たTaito HoriuchiさんのフィンランドにおけるPloneの実績のお話。なかなか興味深い。GetPaidというPlone上でEコマースを実現するプロジェクトの紹介。開発が滞っているので、参加してほしいとのこと。

寺田さんが再度登場してDexterityのお話。DexterityはMartin Aspeliが中心になって開発している、新しいコンテンツタイプのベースになる技術。Martinは、Professional Plone Developmentという、開発者向けのPlone本の著者としても有名。



Dexterityを使えば、Zope 3的にゴリゴリ開発することもできれば、xmlだけを使って開発することもできるし、Web上から簡単にコンテンツタイプを作ることもできるそうな。これは楽しみかも。
Dexterityのマニュアルは、超詳しいので、これを読めばPloneの開発の話は全部わかるとか(Martin Aspeli最強)。

プレゼン終了後もいろいろ話は盛り上がっていたけど、体調も今ひとつなので早めに帰宅した。

2009年12月8日火曜日

アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち

映画「アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち」を見てきた。

若き日にロックスターになることを夢を見て、一瞬光が当たって成功するかに思われたのに挫折。でも、夢を捨てきれず、30年以上もロックスターになろうとあがいている男たちの物語。




すごくよかった! もう一回じっくり見たい。

Anvil(アンヴィル)というバンドは、どっかで聞いたことがあるなぁ、くらいの記憶しかないけど、映画の冒頭にでてくる日本で行われたロックフェスティバルは覚えている。当時、友人が何人かチケット買って、見に行っていた。私は行かなかったんだけど、まさか数十年後に映画で見るとは思わなかった。

主人公のリップス(ボーカル&ギター)とロブ(ドラマー)が、かっこ悪いけど、すごくかっこいい! リップスが「年を取れば、腹は出るし、顔はたるむし、髪の毛は薄くなる。それでも、俺たちはやるんだ!」みたいなことを言うけど、思いっきり共感してしまった。

成功するためにいろいろ考えて、一生懸命努力するけど、やることなすことうまくいかない。

ようやく出かけたヨーロッパツアーは、おかしいやら哀しいやらで、まったく金にならないし。必死で金を稼いで優秀なプロデューサーを雇ってニューアルバムをレコーディングしても、レコード会社は相手にしてくれない。

それでもがんばる。諦めない。怒鳴ってわめいて喧嘩して、泣いて、そして友情は消えず、バンドは続く。

ヘヴィーでタフなロックンロールだ。10代の頃に心に刻んだビートは一生変わらないと歌ったのは、プリンセス・プリンセスだっけ? 人生はやっぱロックだよ。うん。死ぬまで、8ビートで生きるのさ!

映画の冒頭は日本のロックフェスティバルだけど、最後も日本で終わる。やっぱり、日本人はやさしいよなぁ。

感動したので、Anvilを応援するために彼らのアルバムを2枚買った。1枚は、映画の中でレコーディングしていた最新作「This is Thirteen」。13枚目のアルバムだからというので、このタイトルなんだけど。もうちょっと捻ったタイトルのほうがよかったような気もしないではない。まぁ、いいけど。




2枚目は彼らのファーストアルバム「Metal on Metal」まだ手に入るのがすごい!



入手してから毎日聞いているけど、ファーストアルバムのほうができがいいような気がして、ちょっと心配だ。お気に入りの曲は、やっぱり彼らのテーマソングで、映画の中でも何回もかかっていたMetal on Metalかな。

ともあれ、がんばれAnvil! ロックし続けてローリング・ストーンズを越えろ!


2009年11月30日月曜日

怠けもののアリ

懐かしい名前を見たので、書いておく。

存在重要「怠けアリ」…「働きアリ」だけだと集団破滅

この記事に出ている北海道大学の長谷川英祐さんというのは、私の大学時代の先輩だ。東邦大学理学部生物科の2年先輩で、生物部の部長でもあった。

私も生物部の部員だったので、一緒に遊びにいったり、バイトをしたり、日本蟻類研究会の学会に行ったりしたものだ。ほんとうに懐かしい。

私は大学を卒業してから生物学とはまったく無関係の職についてしまったが、こうやってがんばっている仲間の消息を聞くととても嬉しくなる。

こういう生態学系の生物学、動物行動学とかは、まったく金にならない学問なので、続けるのがほんとうにたいへんだ。当時の私の同級生の中にも、研究を続けているがゆえに未だに定職に就けずにいる人間がいる(奥さんに食べさせてもらっている)。私が生物学と無関係な職についたのも、生態学では食っていけないことがわかっていたからだ。

でも、こういう金にならない学問のほうが金になる学問より重要だと私は思う。

長谷川さん、がんばれ! 役に立たない後輩だけど応援しています!



2009年11月23日月曜日

手術&入院のまとめ

ちょっと時間がとれたので、今回の手術と入院についてまとめておく。

11月4日

この日の12時すぎに病院に入り、入院開始。6人部屋のベッドの脇でパジャマに着替えて待機。

1時間おきくらいに麻酔科の医師やら呼吸器科の医師やら看護婦さんやらがやってきて、いろいろと手術の準備/説明をしてくれる。もっとのんびりできるのかと思ったら、けっこう忙しい。

午後6時から執刀医の説明があるということなので、妻がやってくるがいっこうに説明が始まらない。どうやら医師が忙しくて時間が遅れているらしい。結局説明が始まったのは午後7時すぎ。

説明の内容は、手術の具体的な方法と危険性についてのもの。私が受ける手術は「鼻中隔矯正術・下鼻甲介切除術および内視鏡下鼻内汎副鼻腔根本術」だそうな。手術のすべての操作は鼻の穴から行うので、顔面に傷跡が残るようなことはない。説明用にもらったプリントから抜粋すると次のような手術になる。

まず、両鼻の真ん中にある鼻中隔軟骨を両側の粘膜から剥がし、メスやノミを用いて摘出します。…途中略… 次に、変形した軟骨をなるべく平らにし、また戻し、まっすぐに固定します。

ノミ! ノミを鼻の穴から入れてガッツン、ガッツンやられるっていうのはあんまり嬉しくないなぁ。全身麻酔だから平気なのかな。

さて、鼻がまっすぐになったら次が蓄膿症の手術だ。

内視鏡で鼻の奥の副鼻腔をモニターしながら、ポリープや炎症の強い粘膜を鉗子で削り取ります。

まぁ、ここまでは以前にも聞いていた話なので問題なし。問題なのは危険性の話。

医師「まれに脳と副鼻腔の間の骨がもろくなっていて破れてしまうことがあります。こうなると髄液がだぁーっと流れてきて、脳炎などに感染する可能性がでます。あと、目と副鼻腔の間の骨は紙様板と呼ばれるほど薄くできているので、これを突き破ってしまって、目の筋肉を傷つけてしまうことがあります。こうすると物が二重に見えるようになります。」

ちょっと待て、通院している間は「まぁ、よくある手術ですからね」みたいな気軽な感じだったのに、入院した途端にこの危機感あふれる話はなに? 横で聞いている妻の目が点になっている。鼻から髄液垂れ流して、物が二重に見えるようになったら、私はどうすりゃいいの?

とりあえず、医師の「私は同様の手術を何十例となく行ってきましたが、一度もこのような問題は起きていません」という言葉を信じて、4枚ほどの書類(承諾書)に署名・捺印した。まぁ、危険性の話は必要だし(説明してくれなかったら大問題)、失敗したときのことを考えていたら盲腸の手術だって受けられなくなってしまう。ある程度リスクがあるのは当然だからね。

説明を聞いた後、妻が帰宅し、こちらはベッドでごろごろ。すると看護士の方がやってきて、手術をする場所を間違えないようにマーキングするというので、してもらう。鼻の下に黒丸を2つ、ぐりぐりと書かれた。かなり格好悪いかも。

10時消灯でいつもより寝る時間がずいぶん早いのだが、疲れていることもあって、緊張することもなく熟睡。

11月5日

さて、手術当日。朝7時に起きてすぐに点滴。その後素っ裸になって、割烹着みたいな手術着を着る。今回初めて血栓予防用のストッキングというのをはかされた。エコノミー症候群の予防にも使われているものなのだそうだけど、けっこう締め付ける力が強い。

白いストッキングに手術着を身につけた私の姿を見て、妻が笑って記念写真を撮ろうかというが、もちろん断る。

8時半に看護婦さんにつれられて手術室へ移動。手術室の入り口で少し待たされたのだが、このとき座らされた椅子がすべて壁向きに置かれているのにちょっと驚く。患者に手術室で行われていることとか、そこを通る他の患者を見せないための配慮なのだと思うけど、目の前の壁を見ながら手術を待つというのはあまりいい気分じゃない。横に付き添いの看護婦さんがいてくれて、励ましてくれるのが救いかな。

名前を呼ばれて手術用ベッドに移動し、手術室へ。麻酔科の医師が待機していて、すぐに全身麻酔に入る。医師が「じゃあ、点滴から麻酔薬を入れますね。少しずつ眠くなりますから」と言った次の瞬間に目の前が暗転。「鈴木さん、鈴木さん」という呼び声を聞いて目を開けるとすべて終わっていた。感覚的には一瞬で終わってしまったが、妻に聞くと手術室から出てきたのが12時半だったというから正味4時間かかったことになる。

手術は順調で問題なし。右の粘膜が腫れていたので削除したとか。私は見ていないけど、妻は削除した粘膜やら取り出した膿を見せられたそうで、汚らしくて気持ちが悪かったと言ってたな。一応取り出した組織については病理学検査にまわしますとのこと。

病室に戻ってしばらくすると麻酔が切れて痛みが出てきた。鼻の真ん中あたりから痛みだし、上は頭痛、下は歯までが痛みだし、とてもがまんできない。なんというか、顔の骨の中にジャッキかなにかを入れて内側から割ろうとしているような痛みだ。手術後に鼻の中にガーゼを入れているので、これが内側から骨を圧迫しているらしい。もちろん、鼻で呼吸はできず、口を開けっ放しにして口呼吸しないといけない。

痛くて苦しくてたまらないので、ナースコールを入れて看護婦さんに痛み止めを頼む。すると驚くなかれ、

「鈴木さんはアレルギーがあるので、通常の痛み止めは使えないんですよねぇ。」

などと言うではないか! まさかこのままほっとく気か? びっくりしてうめき声をあげながらベッドに起き上がりかかる。目からは痛みで涙がこぼれているし。私の反応に驚いたのか、看護婦さんが「ちょっと先生に相談してきます」と言って病室から飛び出て行った。しばらくして、別の薬を使えることになったからと言って座薬を持ってきて入れてくれたので、ほっと一安心。1時間ほどで痛みがやわらいで眠ることができた。

5時頃には尿道に入れてあったカテーテルを抜き、歩いてトイレに行けるようになった。尿道からカテーテルを抜くのっていやなんだよね。大量のおしっこをむりやり引きずり出すような痛みがあって気持ちが悪いし、抜いた後にも痛みが残る。今回は二日間ほどおしっこをするときに痛みが残った。

痛みがあって苦しいものの、歩き回れるようになったし、6時に出た夕食は普通に完食できたので、それほど負担の大きな手術ではなかったんだろうな。まぁ、鼻の曲がりを直して、たまっていた膿を出しただけだし。

しかし、トイレに行って鏡を見てびっくり。鼻がパンパンに膨れ上がって普段の三倍くらいになっている。妻がムーミンみたいだと言っていたけれど、ほんとうにそんな感じ。しかも鼻の穴には綿球が入っていて、それを押さえるためのガーゼがテープで止められている。しかも手術のマーキングの黒丸まで鼻の下に残っているし、呼吸をするために口は半開きだし、かなり間抜けな状態。妻が記念写真を撮っておこうかと聞いてきたけど、当然拒否。

痛み止めは6時間たたないと次の投薬ができないと言われたのだが、5時間をすぎた頃から痛みがぶり返してくるので、6時間になるのを待ってすぐにナースコールを入れて再度痛み止めの座薬を入れた。結局鼻のガーゼが取れるまで、ずっと6時間おきに痛み止めを入れ続けることになる。ただ、痛み止めが効いている間はよく眠れるので、これが救いと言えば救いかな。手術は無事に終わったのだから、あとは体が回復するのを待つだけ。とにかく飯を食って、寝て、時間をやり過ごすことにする。

11月6日

朝の5時頃痛みで目が覚めたのだけど、口の中が声をだせないほど乾ききっていて驚いた。水を飲もうにも、鼻が完全にふさがっているため飲み下すことがなかなかできない。これにはまいった。この日から少しでも口の乾きを押さえるために常時マスクを着用するようにした。

午前中に医師の診察を受けたが、手術後の経過は順調であまり血も出ていないし、もちろん物が二重に見えたりもしない。

しかし、薬のおかげで痛みは感じないものの、顔から頭が重苦しいし、口でハァハァ息をしている状態では何もする気になれない。午後に妻と母が見舞いにきてくれたけど、ほとんど話らしい話もできなかった。ひたすら寝て過ごす。

11月7日

痛みもだいぶ少なくなってきたし、血もほとんど出なくなった。しかし、まだまだ痛み止めなしにはいられない。この日もひたすら眠って時間が過ぎるのを待つ。

診察の際に医師から「月曜日の午前中にガーゼを取りましょう」と言われる。早く月曜日が来てほしい。鼻で呼吸がしたい!

11月8日

ガーゼが取れるまであと1日、今日を越えれば鼻で呼吸ができるようになる。それだけを考えてひたすら時間が経つのを待つ。

午後に妻のお母さんと妹がお見舞いにきてくれたのだけど、挨拶くらいしかできなかった。申し訳ないが仕方がない。

11月9日

今日はガーゼが取れる日だ! 朝から診察を待っていると、看護婦さんが「診察時間に合わせて痛み止めを入れるようにしましょう」と言ってくる。鼻からガーゼを抜くのは痛いという話は以前から知っていたので、看護婦さんに「ガーゼを抜くのってそんなに痛いんですか?」と聞いてみると「痛いと思います」と同情するような顔で言うではないか。そんなに痛いのか? 不安に思いつつも診察の2時間前に座薬の痛み止めを入れ、いざ診察室へ。

「スプレーの麻酔をかけながら抜いていきますからね」という医師の言葉通り、シューッと鼻の穴に麻酔薬をかけては1枚ずつピンセットでガーゼを抜いていく。これがなんというか、頭の中というか、顔の奥というか、普段は存在を意識しないところからズルズルとガーゼがひっぱり出されていく。気持ちが悪いし、骨(たぶん)とこすれるところがすごく痛い。思わずうめいてしまう。出てきたガーゼは血だらけだ。

シューっとスプレー、「はい、抜きま〜す」ズルズルズル、痛い痛い、うぅ!「だいじょうぶですかぁ?」

と、これが延々と繰り返される。たしか、片側で8枚ガーゼが入っていたはず。ガーゼといってもリボン状のもので、けっこう硬そう。ピンセットでつまんでも乾いているときは垂れ下がったりしない。こんなものが一つの鼻の穴に8枚、両方で16枚も入っているのだからムーミンになるのも無理はない。そりゃ痛いよ。

左側の8枚を抜いたところで少し休憩、さらに右側の8枚を抜いたときにはもうぐったり。涙がでてるし。ここで「少し休みましょう」と言って、医師が診察の椅子を倒して寝かせてくれた。しばらく休んでから鼻を診てもらったところ、医師が「まだ血が出そうなので、ガーゼを少し戻しましょう」と言い出した。エッと思う間もなく、医師がピンセットにガーゼをつまんで鼻にズルズルと押し込み始めた。痛い痛い痛い! なにせこのガーゼ、幅が2cmくらい、長さが10cm以上あるんだよ。見せられたら、こんなもの絶対鼻の穴になんか入らないってみんな言うよ! でも入っちゃうんだよ、すごく痛いけど。

結局、左側に2枚、右側に3枚、新しいガーゼを入れて今日はおしまい。病室に戻ってベットに倒れ込んでしまった。鼻を中心に鈍痛がひどいし、少し熱も出ている。ただ、鼻に入っているガーゼの量が劇的に減ったので、かなり楽にはなった。完全ではないものの鼻で呼吸もできる。鼻は偉大だ!

11月10日

午前中の診察で、医師が昨日入れたガーゼをすべて取ってくれた。枚数が少なかったせいか、昨日ほど痛まなかったのでほんとうに助かった。綿球だけは入れられたけど、これも出血しなければ取っていいと言われたので、昼過ぎにははずしてしまった。

嗚呼、鼻でちゃんと呼吸ができる。なんて幸せ! ものを飲み込むのも苦にならない。すばらしい!

急に元気になったので病院地下の売店に行って、おやつと飲み物と雑誌を買ってきた。おやつを食べながら雑誌を読む、この幸せ! 痛みはまだ残っているものの、かなり楽になってきたので痛み止めを座薬から飲み薬に変えてもらった。もうだいじょうぶという感じ。

夕方、医師が病室で鼻を診て「問題ないので予定通り12日に退院でいいでしょう」と言ってくれた。やったね、あとちょっと。

一気に体の調子が上がってきたのはいいんだけど、ひとつだけ問題があって、夜眠れなくなってしまった。痛み止めを弱いものに変えたからだと思うのだが、消灯時間になってもまったく眠くならず、しかたなく2時間くらいベットでぼーっとしているはめになった。まぁ、痛かったり苦しかったりするよりずっとましなので気にしないことに。

11月11日

今日の診察は鼻の洗浄だと聞いていたので、まぁ鼻を洗うくらいなんてことないでしょ、と気楽な気分で診察室へ。ところがこれがけっこうたいへんだった。

金属製の細い管みたいなのを鼻の穴に入れて、手押しのポンプみたいな奴を使ってビーカーに入れた生理食塩水を流し込むんだけど、この金属の管が鼻の中にあたってけっこう痛い。医師が「水を入れるときにエーッと声を出してください』と言うので、「エーッ」と言うと水が鼻にガボガボと入ってくる。これが管の入っている穴と反対の穴からダボダボ流れ出してきて、その中にけっこう血の固まりがまざっている。一度、喉のほうにずるっと固まりが出てきたので吐き出したら、これも血だった。気持ち悪い。

で、水を入れるのが終わると、今度は金属製のストローを掃除機の先につけたようなので鼻の穴の中を吸い取っていくのだけど、これがすごく痛い。やっている間中うめきっぱなし。

病室に戻って、またもやぐったり。明日も午前中に洗浄をして、そのあと退院だとか。こんなことされて、元気に病院を出て行けるのかどうか心配になってしまう。ただ、体は順調に回復しているらしく、午後からは雑誌やら持ってきた本やらを読んで過ごした。

11月12日

さて、退院の日だ。今日は昨日と違って、鼻全体を洗うとかいうので、噴水みたいに鼻の先から水を入れるのでずいぶん楽だった。ただ、ストローみたいな奴で鼻の中を掃除するのは痛かったけど。とりあえず昨日のようにぐったりとはせずに済んだ。

退院後に飲む薬をもらい、お世話になった看護婦さんに挨拶をし、会計を済ませて、すべて終了。荷物を持って病院を出て、昼過ぎには家に帰ることができた。家に帰ったときは、ちょうど妻も息子もでかけて留守だったが、珀美がしっぽをちぎれんばかりに振って迎えてくれた。やっぱり家が一番だと実感。ほんと、入院なんてするもんじゃないよ。

総括

蓄膿症の手術なんてたいしたことないと思っていたけど、大間違い。鎖骨を骨折して入院したときより、ずっとたいへんだった。とにかく鼻にガーゼが入っている間の痛さ、苦しさは二度と経験したくない。鼻がなにかおかしいなぁと思ったら、できるだけ早く耳鼻科にかかることを強く勧める。私ももっと早く耳鼻科にかかっていれば、手術なんて受けずに済んだはず。

東京医科大学病院にかかるのは今回が初めてだったけど、とてもいい病院だと感じた。医師の腕の善し悪しはよくわからないけど、今のところはよかったと思っている。あと、医師、看護士、看護婦のすべてが、ほんとうに親切で明るくて、とても助けられた。ただの偶然かもしれないけど、医師も看護士も看護婦も皆すごく若い。ほとんどのスタッフが20代だと思う。年を取っている人でもせいぜい30代のはず。看護婦さんは皆20歳前後なんじゃないだろうか。若くて元気で明るいスタッフに囲まれていると、晴れやかな気分になってくる。痛くて苦しいときにそれほど落ち込まずに済んだのは、彼らの明るさのおかげだと思う。心から感謝している。

ただ、まぁこの若くて可愛らしい看護婦さんにおちんちんからカテーテルを抜かれたり、肛門を開いて座薬を突っ込まれたりするのはあれなんだが、しょうがないよね。病人だし。色気のある話から縁遠くなってずいぶんになるし、どうでもいいかそんなこと。

退院後の経過については、ぼちぼち書いていくつもりなので、今回はこれまで。




2009年11月17日火曜日

業務連絡・退院しました

書くのが遅くなりましたが、予定通り12日に退院し、13日から職場復帰しております。

ご心配をおかけした皆さん、どうもありがとうございました。まだ痛みが残っているし、当分の間通院しながら様子を見ていくことになりますが、元気です。

そのうち暇をみて、入院中の話を書こうと思います。とりあえず、今日は退院のご報告まで。



2009年11月4日水曜日

業務連絡・入院します

フランクフルトから帰国して、たまっていた仕事をバタバタと片付けていたら、あっというまに11月!

明日の4日から蓄膿症の手術のために東京医科大学病院に入院します。経過が順調なら12日には退院して、13日には社会復帰できるはず。

病院内ではPCも携帯も使えないので、入院中は音信不通になります。どうしても入院中に連絡を取りたい場合は、東京医科大学病院を襲撃するか、アスキー・メディアワークスのアスキーハイエンド書籍編集部に連絡してください。>関係者

では、退院する日までさようなら!



2009年10月19日月曜日

フランクフルトブックフェア2009 3、4日目

フランクフルト3日目は、一日中メッセ会場でビジネスミーティング。疲れた。

3日目最後のミーティングが版権ビジネス界の問題児ニールだったので、どうなることかと思っていたのだが、なんとまともなミーティングができてびっくり。

2年連続して何の資料も持ってこなかったので今回も期待していなかったのだが、しっかりした資料をもってきてくれた。なんだよ、やればできるんじゃん。

この日はホテルに戻ってサンドイッチを食べてすぐに寝た。

さて、4日目。フランクフルトブックフェアは、水曜日から日曜日までの5日間にわたって行われるが、水曜日から金曜日までは出版関係者のみ、土日は一般客にも公開される。

朝から一般客が大勢やってきてごったがえすが、なかでも目立っているのがコスプレイヤー達。会場内の広い中庭みたいなところに大集結する。写真を撮ったのは午前中なので、まだまだ数が少ない。私が見てもなんのコスプレだかさっぱりわからないが、皆楽しそうにやっている。昨年、コスプレイヤーの女の子が胸に日本語で「ブッ殺す!!」と書いた黒いTシャツを着ているのを見つけてびびったのを思い出した。誰だあんなTシャツを売りつけた奴は!



今日でビジネスミーティングはすべて終了! ほっとしてホテルに帰り、マイン川の対岸で開かれている蚤の市を冷やかしに行った。蚤の市というから骨董品が出ているのかと思ったら、出ているのはほとんどガラクタばっかり。日本のフリーマーケットに近いのかな。



でも、水道の蛇口ばかりを大量に売っているとか、ブラジャーばっかり山盛りにして売っているとか(カップでかい!)、変な店も多い。不思議に思ったのが古い鍵を大量に売っている店。ドイツ人が大勢集まって、熱心に鍵を選んでいる。なぜ? 家に古いたんすとかがあって、それに合う鍵を探しているとか? 謎だ。



レーマー広場と大聖堂まで散歩がてら歩いて、ホテルに戻った。



フランクフルト最後の夜なので、一度くらいはまともなレストランで飯が食いたいと思い、ホテル近くのレストランに出かけた。店の雰囲気もいいし、なんと日本語のメニューがある! アルトビアがあるのを見つけてさっそく注文。料理は名物のアイスバインを頼んだ。しかし、これは大失敗。量が多いだろうけど、まぁなんとかなるだろうと高をくくっていたのだけど、とんでもなかった。



でてきた料理を見てびっくり! これ、豚の腿まるまる1個じゃん! 昔マンガのギャートルズに出ていたマンモスの肉みたいにぶっとい骨が突き出している!

死にそうになりながら食い続けたけど、見事に討ち死に。食えません。ごめんなさい。ドイツ料理をなめていました。

半分食ったところでギブアップしてホテルに戻った。もう、豚にうなされそう。とりあえずドイツを堪能したってことでしょうか。






2009年10月17日土曜日

フランクフルトブックフェア2009 2日目

さて、二日目のミーティングも無事に終え、会場内のブースを一つひとつじっくりと眺めて歩いていたところ、昨日PACKT Publishingから聞いたLightning SourceがINGRAMのブースに入っているのを発見!

アポはないものの、とにかく話を聞きたいと思い、突撃敢行。残念ながら今回のブックフェアではすでに予定がいっぱいで新規のアポは入れられないということだったが、名刺交換をして資料をもらってきた。日本に帰ったらじっくり研究してみよう。

会場を歩きまわってヘロヘロになったところで、今日のお仕事を終わりにして中央駅(ハウプトバンホーフ)まで歩く。中央駅内にあるバーでヴァイツェンビア。なんせこれしか楽しみがないから。;-(

中央駅内のコンビニで水とツナサンドイッチを買ってホテルへ帰る。しかし、よほど疲れていたのかベッドに横になったらそのまま寝てしまった。目が覚めたら真夜中。しかたないので、そのまま朝まで寝た。

メッセ会場の写真をいくつかあげておく。これらの写真はすべてホール8のもの。コンピュータ関係の出版社はほぼすべてホール8にある。このホールのブースを見て回るだけで半日以上かかる。

Pearson Education



小さなブースが山ほどある



McGraw-Hill



Wiley






2009年10月15日木曜日

フランクフルトブックフェア2009 1日目

さてさて、今年も一人でやってきましたフランクフルトブックフェア。一応アスキー・メディアワークスからはもう一人来ているのだけど、私とは仕事が違うのであまり関係なし。

JL407便で12時間かかって現地時間の午後6時にフランクフルト到着。機内でエヴァンゲリオン劇場版の序とターミネイター4と悪魔と天使を見た。座り続けでけつが痛い。

空港からタクシーで宿泊先のHotel Plazaへ向かうが、乗ったタクシーの運転手がなにやらドイツ語で文句を言っている。どうもホテルの場所が近すぎて金にならないとか言っているようなのだがよくわからん。タクシーの運転手に文句をつけられるなんて、フランクフルトでは初めてだ。気分悪い!

今年は一昨年泊まったのと同じホテルに宿泊。昨年泊まったホテルも悪くはなかったのだけど、ちょっとサービスを省きすぎ。セキュリティボックスも冷蔵庫もないってのはさすがに困るので、値段は少し高くてもHotel Plazaに戻すことにした。カウンターのお姉さんもHotel Plazaのほうがフレンドリーでいい。

いつもどおり、24時間12ユーロのインターネットバウチャーを購入してインターネットに接続する。まったく問題なし。

毎年のことだけれど、フランクフルトに来てもほとんど時差ぼけは感じない。朝早く目が覚めるので、むしろ好都合だ。今はサマータイムなので、日本との時差は7時間。日本時間から7を引けばフランクフルトタイムになる。

朝、ホテル近くのマイン川のほとりを散歩したのだけど、今年のフランクフルトはとにかく寒い! ジャケットの上にコートを着てもまだ寒い。まわりのドイツ人は皆真冬の格好をしている。

寒くてたまらないので、早々に散歩を切り上げてブックフェア会場であるメッセへ。ホテルから歩いて3分ほどのところにトラムと呼ばれる路面電車の駅があり、これに乗ればメッセまで6分ほどで行ける。

今年のブックフェアのテーマは「中国――Tradition & Innovation」だそうで、会場入り口にも中国語の書かれた看板が立っている。会場内には中国の亀甲文字の刻まれた亀の甲羅や、竹の巻物、木活字などが展示されていた。

今日は2社とミーティングを行ったが、そのうちの1つは2年前くらいから気になっていたPACKT Publishingだ。以前から会いたいと思っていたのだけど、接点がなくて会うことができずにいた。今年になって、ブースは持たないもののフランクフルトブックフェアにやってくるというので、ようやく会うことができた。

以下、PACKT Publishingのメモ。


  • PACKTの発音は「パクト」で、ちゃんと最後のTを発音する。一応Packからきているけどこの名前に深い意味はなく、英単語にないものでキャッチーに聞こえるものを選んだとか。

  • 創業は2004年。Wroxを創ったDavid MacleanがWroxを売却したあとに創った出版社。本社はイギリス。

  • オンデマンド印刷と電子書籍でほとんどのタイトルを出版している。

  • オンデマンド印刷にはLightning Sourceを利用している。ここが印刷から発送までやってくれている。


  • 書店ではほとんど販売せず、Amazonと自社のサイトでの直販が中心。

思っていたとおり、なかなかユニークな出版社でとても興味深いミーティングだった。これからが楽しみだ。

昼飯をいつもどおりに会場内に設置されている屋台で食べたのだけど、寒くてたまらなかった。明日は屋内のレストランで食べよう。カツレツをはさんだサンドイッチにしたのだけど、カツレツは冷え切っているし、パンは固いし、ソースも何もかかっていなくて味気ないし、もう最低!

すべてのミーティングを終え、帰りに中央駅の売店でパンとハムとチーズを買ってきた。これが今日の夕食。いつもどおりの節約出張ね。

さて、買ってきたものを食って、風呂入って寝よう。

マイン川の河岸



メッセ会場入り口



昼飯のシュニッツェルサンドとヴァイツェンビア




2009年9月14日月曜日

週末の記録

週末の記録をメモしておく

12日(土)

体調不良で一日寝込んでいた。なんか腸にガスがたまっているようで、腹が張って痛い。夜になってようやく復調。

13日(日)

なんとか体調が戻ったので、息子のカブスカウトからボーイスカウトへの上進会に妻と一緒に参加する。

カブスカウトに入隊してからもう3年もたったんだ。子供が成長するのは本当に早い。

ボーイスカウトの制服を着て私が子供の頃にたてたのと同じ三つの誓いをたてる息子の姿を見て、なんともいえない気分になる。

息子と37年前の自分の姿が重なる。人生なんて一瞬だ。



2009年9月4日金曜日

Programming in Lua

プログラミング言語Luaの公式解説書である"Programming in Lua"の翻訳書を出したので、ご紹介。



すでに弾さんが紹介してくれている。

月神降臨 - 書評 - Programming in Lua

「当初から、LuaをCをはじめとする従来からよく使われてきた言語で記述されているソフトウェアと組み合わせて使用することを目的として設計しました。」と「はじめに」にあるように、Luaは他の言語と組み合わせて使うことを前提に開発されている。特にCと組み合わせることを強く意識していて、Cが得意にしている部分にはLuaは手を出さずCにすべてを任せるようになっている。この割り切りのせいか、Luaはほんとうに簡潔な言語だ。PerlやC++などの巨大な仕様を持つ言語に慣れていると、ちょっととまどうくらい小さな言語なので、カルチャーショックを受けるかも(大げさ?)。

日本語版の公式書を出すにあたって、Lua言語の解説書である"Programming in Lua"と言語リファレンスである"Lua 5.1 Reference Manual"を翻訳して一冊にまとめてある。表紙のキャッチに「これ1冊でLuaのすべてが学べます」と入れたけど、実際480ページのこの本一冊でLuaのことは一通りすべて学べる。他の本は必要ない。あとは先達の書いたコードを見て応用を学んでいけばいいはず。

原著の"Programming in Lua"は自費出版だったので、版権取得やらなにやらのために著者のIerusalimschy教授とメールのやり取りをしたんだけど、これがなかなか興味深い体験だった。Ierusalimschy教授はブラジルのリオデジャネイロにあるカトリカ大学の先生なので、母語は当然ポルトガル語。私はまったくポルトガル語がわからないので、英語でメールを送るわけだけど、教授が送ってくる英語のメールはシンプルそのもの。だいたい、いつも1行くらいしかない。いや、まぁ、間違いがなくていいんだけどさ。もしかして、英語にがて? でも、英語で本書いてるしなぁ。

必要最小限のことしか書かないっていうのが教授の性格だとすると、Luaの言語設計にも影響しているかも(ほんとか?)。

では、いつも通り目次を紹介しておこう。

はじめに
第1部 言語
第1章 最初の一歩
1.1 チャンク
1.2 構文規約についてちょっと
1.3 グローバル変数
1.4 スタンドアローンインタプリタ
第2章 型と値
2.1 nil
2.2 ブール値
2.3 数値
2.4 字列
2.5 テーブル
2.6 関数
2.7 ユーザーデータとスレッド
第3章 式
3.1 算術演算子
3.2 関係演算子
3.3 論理演算子
3.4 連結
3.5 優先順位
3.6 テーブルコンストラクタ
第4章 ステートメント
4.1 代入
4.2 ローカル変数とブロック
4.3 制御構造
4.4 breakとreturn
第5章 関数
5.1 複数の戻り値
5.2 可変長引数
5.3 名前つき引数
第6章 さらに関数について
6.1 クロージャ
6.2 グローバルではない関数
6.3 末尾呼び出しの最適化
第7章 イテレータとジェネリックfor
7.1 イテレータとクロージャ
7.2 ジェネリックforのセマンティクス
7.3 ステートレスイテレータ
7.4 複雑な状態を持つイテレータ
7.5 真のイテレータ
第8章 コンパイル、実行、エラー
8.1 コンパイル
8.2 Cのコード
8.3 エラー
8.4 エラー処理と例外
8.5 エラーメッセージとトレースバック
第9章 コルーチン
9.1 コルーチンの基礎
9.2 パイプとフィルタ
9.3 イテレータとしてのコルーチン
9.4 ノンプリエンプティブなマルチスレッド処理
第10章 完全なサンプル
10.1 データ記述
10.2 マルコフ連鎖アルゴリズム

第2部 テーブルとオブジェクト
第11章 データ構造
11.1 配列
11.2 行列と多次元配列
11.3 リンクリスト
11.4 キューと両端キュー
11.5 セットとバッグ
11.6 文字列バッファ
11.7 グラフ
第12章 データファイルと永続化
12.1 データファイル
12.2 シリアライズ
第13章 メタテーブルとメタメソッド
13.1 算術メタメソッド
13.2 関係メタ演算子
13.3 ライブラリ定義のメタメソッド
13.4 テーブルアクセスメタメソッド
第14章 環境
14.1 動的な名前を持つグローバル変数
14.2 グローバル変数の宣言
14.3 非グローバル環境
第15章 モジュールとパッケージ
15.1 require関数
15.2 モジュールの基本的な作り方
15.3 環境の使用
15.4 module関数
15.5 サブモジュールとパッケージ
第16章 オブジェクト指向プログラミング
16.1 クラス
16.2 継承
16.3 多重継承
16.4 プライベート性
16.5 単一メソッドアプローチ
第17章 弱いテーブル
17.1 メモ化関数
17.2 オブジェクトのアトリビュート
17.3 デフォルト値を持つテーブル再考

第3部 標準ライブラリ
第18章 数学ライブラリ
第19章 テーブルライブラリ
19.1 追加と削除
19.2 ソート
19.3 連結
第20章 文字列ライブラリ
20.1 基本的な文字列操作関数
20.2 パターンマッチ関数
20.3 パターン
20.4 キャプチャ
20.5 置換
20.6 成功の秘訣
第21章 I/Oライブラリ
21.1 シンプルなI/Oモデル
21.2 フルセットのI/Oモデル
21.3 その他のファイル操作
第22章 OSライブラリ
22.1 日付と時刻
22.2 その他のシステムコール
第23章 デバッグライブラリ
23.1 内部的な関数
23.2 フック
23.3 プロファイル

第4部 C API
第24章 C APIの概要
24.1 最初の例
24.2 スタック
24.3 C APIを使用したエラー処理
第25章 アプリケーションの拡張
25.1 基本
25.2 テーブル操作
25.3 Lua関数の呼び出し
25.4 汎用の関数呼び出し
第26章 LuaからCを呼び出す
26.1 C関数
26.2 Cモジュール
第27章 C関数を記述するときに使えるテクニック
27.1 配列操作
27.2 文字列操作
27.3 C関数へのステートの格納
第28章 Cのユーザー定義型
28.1 ユーザーデータ
28.2 メタテーブル
28.3 オブジェクト指向的なアクセス
28.4 配列アクセス
28.5 ライトユーザーデータ
第29章 リソース管理
29.1 ディレクトリイテレータ
29.2 XMLパーサー
第30章 スレッドとステート
30.1 マルチスレッド
30.2 Luaのステート
第31章 メモリ管理
31.1 メモリ確保関数
31.2 ガベージコレクタ

第5部 付録:Luaリファレンスマニュアル
付録A はじめに
付録B 言語
B.1 字句規約
B.2 値と型
B.3 変数
B.4 ステートメント
B.5 式
B.6 可視性規則
B.7 エラー処理
B.8 メタテーブル
B.9 環境
B.10 ガベージコレクション
B.11 コルーチン
付録C アプリケーションプログラムインターフェイス
C.1 スタック
C.2 スタックのサイズ
C.3 擬似インデックス
C.4 Cのクロージャ
C.5 レジストリ
C.6 Cでのエラー処理
C.7 関数と型
C.8 デバッグインターフェイス
付録D 補助ライブラリ
D.1 関数と型
付録E 標準ライブラリ
E.1 基本関数
E.2 コルーチン操作
E.3 モジュール
E.4 文字列操作
E.5 テーブル操作
E.6 数学関数
E.7 入出力機能
E.8 OS機能
E.9 デバッグライブラリ
付録F スタンドアローンのLua
付録G 以前のバージョンとの非互換性情報
G.1 言語仕様の変更
G.2 ライブラリの変更
G.3 APIの変更
付録H Luaの構文
索引




2009年9月2日水曜日

LLTVエンディングビデオ

LLTVのエンディングビデオがYouTubeで公開されました。

http://www.youtube.com/watch?v=QHNofghm21g

ちらっとだけ私も映っていますね(笑)。



2009年9月1日火曜日

LLTV終了

もう二日も前の話ですが、LLTVが無事に終了しました。

参加者の皆さん、発表者の皆さん、そして一緒にがんばってくれたスタッフの皆さん、ほんとうにどうもありがとうございました。

つたない司会ではありましたが、発表者に助けていただいて、なんとか担当セッションである「渡る世間は雲ばかり」をお届けすることができました。

慣れない司会のせいか疲れきってしまって、日曜日は一日寝て暮らすはめになりましたが、とても楽しい一日を過ごすことができました。

来年もまた新しいアイデアを盛り込んだ楽しいLLカンファレンスをやりたいと思いますので、皆さん、よろしくお願いします。

では、来年またLLでお会いしましょう!




2009年8月29日土曜日

LLTV明日本番

いよいよ明日、LLTVが開催されます。

はじめてステージにあがるので、ちょっぴり緊張気味です。

会場では当日券も用意しているので、お暇ができた方はぜひなかのZEROまで足をのばしてください。

では、皆さん、明日LLTVでお会いしましょう!




2009年8月25日火曜日

アナログな本作り?

Arielの井上さんがとんでもないことを書いていたので反応しておく。

本作りの最終行程はとてもアナログでした

井上さんによると、本作りの最後に目次と索引を手作業で作ったとか。

いったいいつの時代の本作りだ? 今時のDTPソフトなら目次や索引の自動抽出は当たり前にできる。なぜそれができない???

よほど古いバージョンのDTPソフトを使っているか、あるいはDTPオペレータにソフトを使いこなすスキルがまったくないかのどちらかだと思うが、なんだかなぁ。

ものすごく安いDTP業者なのかなぁ。う〜ん。



LLTV今週末にやります!

LLフィーリングカップルについて書いてからずいぶん日がたってしまったけど、今週末の土曜日にLLTVを開催します!

gihyo.jpさんの協力を得て、下記の記事を公開してもらっています。

渡る世間は雲ばかり

これ、私が司会をするセッションです。(^^;

今話題のクラウドコンピューティングを取り上げるので、ぜひ観てください。

プロトタイピング 〜「物作り」の流儀〜

プロトタイピングをテーマに、「デザインエンジニアリング」「ハードウェアスケッチ」といった、斬新な試みを取り上げます。

匠の技に注目 〜『大改善!! 劇的ビフォーアフター』

実はこのネタ、何度もLLの企画にあがっていたものです。今回、ようやく実現しました。

匠の技をご堪能ください!

最後のセッションはLLレッドカーペットという名のライトニングトークです。

夏の終わりの一日をぜひLLでお楽しみください。

LLTV



2009年8月19日水曜日

2009年夏休み総括

8月8日から16日まで夏休みを取っていたので、その間にやったことをまとめて書いておく。

■8日

ETC割引で東名高速が大渋滞すると言われていたので、午前3時半に起きて寝ぼけ眼の息子と珀美を車につっこんで、4時に調布の我が家を出発。

渋滞を避けられると思っていたのに3カ所で事故渋滞に巻き込まれて、結局5時間かかって静岡県掛川の両親宅に到着。東名が普通に流れていれば3時間ほどで着くのに。

疲れたので、この日の午後は昼寝をして過ごす。

■9日

磐田に新しくららぽーと磐田というショッピングセンターができたというので、さっそく行ってみる。ちょうどいいことに、TOHOシネマズが併設されているので「ハリー・ポッター 謎のプリンス」を観た。ハリー・ポッターは本もすべて読んだし、映画もすべて観ている。おもしろいんだけど、ちょっと暗いんだよなぁ。

映画のあとユニクロで買い物をして、沼津魚がし鮨で昼食。日本初の「流れ鮨」とかいうのがおもしろい。液晶画面から注文を出すと、品物が回転寿しのレールを流れて自分のテーブルまで届くようになっている。回転寿しのようにオーダー品以外のものが流れていることはない。普通の寿司屋と回転寿しの折衷案みたいな感じ。こうすることで、ロスがなくなるんだろうなぁ、たぶん。

実は沼津魚がし鮨のチェーン店が実家の近くにあって昔からよく行っていたけど、そこは普通の回転寿しなんだよね。沼津魚がし鮨はネタが新鮮でうまいのでお勧め。

■10日

高校生の甥っ子が東京から帰省してきたので、息子は大喜び。甥っ子も息子もどちらも一人っ子なので、この二人は兄弟みたいに仲がいい。

さっそく子供達をつれてボウリング場へ出かける。高校生の甥っ子はさすがで、ストライクを連発する。こちらはヘロヘロで、なんと小学生の息子にまで負けてビリッケツ。

ボウリングの後、子供達がカラオケを歌いたいと言い出したので、掛川駅前のカラオケ屋へ。2時間ほど歌って帰る。

■11日

明け方、地震に叩き起こされる(5時何分だったかな?)。最初の縦揺れで目が覚めて、あわてて横で寝ていた息子に多いかぶさったが、幸い家も壊れず、家族は全員無事。珀美がパニックになって鳴きながら部屋を駆け回ったが、妻が捕まえて抱いてやったらすぐにおとなしくなった。

地震が治まるや、家族全員が起きてきて、テレビを付けて情報収集。掛川は震度6弱か5強くらい。長年静岡県で暮らしていたので地震には慣れているのだが、これだけ大きな地震は初めてかも。

家の中は小物が倒れたくらいで何も壊れなかったが、水道が半日ほど断水してしまった。水道局の元が地震を感知して自動的に水道を止めたらしいのだけど、回復するまで半日っていうのは早かったのか遅かったのか、どっちなんだろう?

とりあえず被害はなかったので、夏休みの遊びは継続(笑)。つま恋のプールに行く予定だったのだが、断水でだめだったので、袋井の「和(やわらぎ)の湯」という温泉に遊びに行った。袋井は断水していなかったんだな。半日ゆっくり湯につかって、のんびり過ごした。

掛川の町中を走っていると、屋根の瓦が落ちてしまっている家が数件あった。我が家は運が良かったのかな。

夜のニュースで、牧ノ原サービスエリア近くの東名高速が崩落したことを知る。東京に帰れなくなるんじゃないかと心配だが、復旧を待つしかない。

■12日

天気がいいので、甥っ子と息子をつれて朝から御前崎の海水浴場へ。近くに浜岡原子力発電所があるのでちょっと心配だったけど、地震のあと原子炉は止まっているので、たぶんだいじょうぶ。

御前崎の海水浴場は、いつきてもそれなりに空いていて、きれいで、気持ちがいい。バナナボートとアクアスライダーという乗り物が新しく出ていたので、子供達をアクアスライダーに乗せてみる。これ、小型のサーフボートみたいなのにしがみついて水上バイクに引っ張り回されるという、とんでもないしろもの。途中で二人とも見事に放り出されていた。でも、すごくおもしろかったらしく、もう一回乗ると言い出して、再び放り出されていた(笑)。

昼ご飯は、海の家でラーメンと佐世保バーガー。佐世保バーガーうまい!

帰りに海鮮なぶら市場によって、メジマグロ一匹とサザエ、生シラス、ウニなどを買って帰る。静岡の魚はうまくて安くていいよなぁ。夕飯で堪能。

■13日

今日は先日地震で行けなかったつま恋のプールへ。流れるプールでさんざん遊び、ウォータースライダーを滑る。子供達は元気だ。大人はもうついていけません。日陰でお休み。

プールから上がって、ゴーカートをやってから家に帰った。

■14日

二日続けて海へプールへとがんばったので、今日はちょっとお休み。昼にひいきにしている掛川のうなぎ屋、うな助へ。やっぱり静岡のうなぎはうまい。肝焼き、肝吸いも堪能。

うなぎ屋の帰りに掛川城近くの駄菓子屋、すいのやへ。ここは何度もテレビなどで紹介されている有名な駄菓子屋さん。ここの静岡おでんがうまいんだよね。息子はここにくるのを何より楽しみにしている。山のような駄菓子をおばあちゃんに買ってもらい、氷を食べて大満足。

夕飯に家の近くの沼津魚がし鮨へ。驚いたことに、ここもららぽーと磐田のお店と同じ流れ鮨に変わっていた。腹いっぱい鮨を食って帰る。

明日東京へ帰る予定だったのだが、牧ノ原の崩落現場修復が明日15日の深夜24時までかかるとのこと。帰れないじゃん。しょうがないので予定を変更し、16日に帰ることにする。渋滞、だいじょうぶなのか?

■15日

遊べる日が一日増えたので、天竜川の石神の里へ川遊びに行く。ここには3年ほど前にキャンプに来ている。川がすごくきれいで、鮎が泳いでいるのが見える。でも、水が冷たいんだよね。子供達は大喜びで泳いでいたけど、大人は腰までつかるのがやっと。網で小魚や沢ガニをつかまえて遊んだり、サービスの鮎のつかみ取りをやったり、一日楽しんだ。

昼は家から持っていった材料でバーベキュー。ラムチョップがうまい。つかみ取りで子供達が捕まえた鮎の塩焼きもうまい。

家に帰って、夜、子供達とモノポリーをやる。息子が大勝、私がぼろ負け。

深夜24時に東名牧ノ原の崩落現場が開通したのをテレビで確認してから寝た。

■16日

今日は東京へ帰る日。早朝から出発すべきか、どうするか悩んだが、結局夕飯後に掛川を発つことにした。

昼は、これまたひいきにしている蕎麦屋、まさ吉へ。田舎そばともりそばの両方が楽しめる合盛りそばを食べる。ここはなかなかうまい。家に帰り、夜に備えて昼寝。

夕食をパレスホテル掛川の中華料理屋ですませ、夜9時に東京へ向けて出発。注目の牧ノ原崩落現場だけど、ライティングされたガードレールに大工の棟梁風の格好をした人が座って、じっと修復された崖下を見つめているのが印象的だった。修復作業の指揮をした人なのかなぁ。

ちょっとした渋滞はあったものの、東名は順調に流れていたので、午前1時前には家についた。寝ぼけている息子をベッドに放り込み、ビールを飲んで就寝。

地震というハプニングがあったものの、予定していた遊びは全部できたし、楽しい夏休みだった。さて、仕事仕事。



2009年8月4日火曜日

LLフィーリングカップル!

先日のエントリでも紹介したように、今年もLLカンファレンスをやります。

Lightweight Language Television 2009(http://ll.jus.or.jp/2009

今年はイベントタイトルがLLTVとなっているので、セッションもできるだけテレビ番組にひっかけた番組名と内容になっています。

さて、先週からgihyo.jpで始まったLLTV連載記事

LLTV×gihyo.jp presents! 今年はLLとテレビが融合するぞ!

ですが、今週登場するのは

LLフィーリングカップル

です!

LLカンファレンスの特徴の一つに、若い女性の参加者が多いというのがあります。会場内を若い女性のグループがおしゃべりしながら歩いていたり、若い男女のカップルが手をつないで会場内の書店ブースで技術書を選んでいたり。実行委員も驚くような光景が見られます。

たぶん、仕事でLLを使う女性プログラマが増えているってことでしょうね。そこで企画されたのが、LLフィーリングカップル!

これだけ女性プログラマが増えているのですから、彼女たちの声に耳を傾けるのは重要でしょう。特に独身男性諸君! そうだよね。

さて、チケットが残り少なくなってきましたが、まだあります。購入は下記よりどうぞ!

イープラスチケット購入



2009年8月2日日曜日

Webのコンテンツ販売は間違っている

いつも読んでいたプロのライターのブログの一部が有料化された。有料化すること自体は別に悪いことだとは思わない。ただ、やり方がどうにも悪い。

エントリをいつも通りに読んでいくと、記事の途中で突然「この記事は有料になったので、これこれのサイトにアクセスして料金を支払ったうえで続きをお読みください』みたいな文章が出てくる。

同じような手法をとっているWebマガジンが数多くあるので、それをまねたのだろうけど、間違っていると思う。

たとえば、スーパーに行ったとする。店員が「どうぞ」と言って食べ物をくれる。一口食べてみるとなかなかうまい。さて、ではもう一口と食べようとすると店員がその手をつかんでこう言うのだ。「無料なのは一口だけです。これ以上食べる場合は料金をいただきます。」

さて、あなたはどうするだろう? 料金を払う? 私だったら、食べ物を返し、怒って家に帰ってしまう。

スーパーでは決してこのようなことはしない。試食品はあるが、あれは量こそ少ないものの、すべて食べてしまえるものだ。客は小さいとはいえ、完結した満足感を味わうことができる。客に小さな満足感を与えたうえで、お金を出せばもっと大きな満足を得られますよ、と客を誘うのがスーパーの商売だ。

ところが、上記のブログのようなWebコンテンツの販売では、客は不満足な状態に突き落とされ、満足したければ金を出せと言われるわけだ。これじゃぁ、売れないよね。

私が唯一有料で購読しているメールマガジンがあるけど、これはやり方がうまかった。数年前から無料のメールマガジンを購読していたところ、この著者から無料のメールマガジンに加えて有料のメールマガジンを立ち上げたいというメールがきた。今メールマガジンに書いているもの意外にもネタはあるのだが、無料のメールマガジンにこれ以上時間を割くことは生活を考えるとできない。無料のメールマガジンはこれまで通り配信を続けるが、もっと多くの記事を読みたい方は有料のメールマガジンを申し込んでほしい、というものだった。

無料のメールマガジンはこれまで通りに配信されるので、読者=客はいっさい楽しみを奪われることはない。今までと同じ満足を得られる。さらにお金を払えば、もっと大きな満足が得られる訳だ。これなら少しも不愉快な気分になることはない。喜んでお金を払うことができる。

スーパーの食品販売だろうが、Webのコンテンツ販売だろうが、商売であることに何の変わりもない。いかに客に満足を与えるか、客が喜んでお金を払う状況をいかに作り出すかが勝負の分かれ目なのに、なぜWebでは客を不愉快にさせる販売方法がまかり通るのだろう。有料会員が増えないとよく聞くけど、こんな売り方をしていれば当たり前。実に不思議だ。




2009年7月28日火曜日

LLTVやります!

7年前から毎年行ってきたLLカンファレンスですが、今年はLLTV(Lightweight Language Television)として、はっちゃけた楽しいイベントを行う予定です。

開催は1ヶ月後の8月29日(土)、会場は昨年と同じ「なかのZERO」になります。

LLTV公式サイト

Tシャツ付きのチケット販売はすでに終了してしまいましたが、Tシャツなしのチケットはまだ残っているので、参加する予定の方はお早めにチケット購入をお願いします。

Tシャツにあまりが出れば会場で販売する予定なので、その場で購入することもできるはずです(数が少ないのでなくなっちゃったらごめんなさい)。

さて、イベントの内容についてですが、今週から技術評論社さんの協力を得て、番組番長による番組紹介記事を公開しています。

LLTV×gihyo.jp presents! 今年はLLとテレビが融合するぞ!

第1回は、毎年LLカンファレンスのメイン司会を努めているjusの法林さんによる「朝から生テレビ」の紹介です。はたして元ネタの「朝まで生テレビ」のような激しい議論が行われるのでしょうか?

あと個人的な話ですが、今まで第1回のLL Saturdayから実行委員として参加してきたものの、常に裏方に徹していたためステージにあがることはありませんでした。ところが、なぜか今年はステージにあがるはめになりそうです。今からもう緊張しています。

ということで、鈴木嘉平を見てみたいという奇特な方はぜひLLTVにご参加を(笑)。




2009年7月24日金曜日

ポリープ改め蓄膿症

前回の検査後しばらく抗生物質を飲んでいたのだが、今日再度大学病院で診てもらった。

残念ながら病状に変化なし、やはり手術するしか治療方法はないとのこと。

医者と相談して、11月5日に内視鏡の手術を受けることに決めた。

手術までは抗生物質を飲んで病状が悪化しないようにするとか。3ヶ月も抗生物質を飲み続けてだいじょうぶなのか、すごく心配。

でも、まぁ体の中に膿みがたっぷりたまっているのだから、ほっておくわけにもいかないんだろうなぁ。

ああ、憂鬱だ。



2009年7月23日木曜日

フリーソフトウェアと自由な社会

かずひこさんがとても懐かしい本を紹介してくれているので、ちょっと思い出話を。

昔のアスキーは、さまざまな形でFree Software Foundationに協力をしていた。まだWebが無い頃にFSFが毎年発行していた小雑誌には、FSFに寄付をした企業の名前が一覧になって掲載されていたものだけれど、アスキーはこの欄の常連だった。

私が書籍編集部の編集長になってやった仕事の1つに、アスキーをFSFの日本における公認の版元にしたというのがある。最初は単にFSFが刊行しているGNUのマニュアル類を翻訳して出版するという話だったのを、ストールマンと話し合った際に交渉して公認の版元にしてもらった。こうして、当時FSFが発行していたマニュアル類のかなりの数を翻訳して出版したんだけど、今ではもうほとんどが絶版になってしまっている。今ではアスキーもなくなってしまったから、公認も糞もないし。

当時は、ストールマンとの約束もあって、翻訳したテキストファイルをTexinfo形式にしてWebサイトからダウンロードできるようにしていた。このサイトもアスキーがなくなった際に消えてしまったなぁ。

かずひこさんが紹介してくれた「フリーソフトウェアと自由な社会」も、アスキーが公認の版元だった時に翻訳/出版したものだ。出版直後にストールマンが来日して講演をした時には、規模は小さかったが一応サイン会をやった。



内容はストールマンがフリーソフトウェアを推進する過程で発表してきた文章をまとめたもので、フリーソフトウェアに古くから関わっている人間ならばどれも一度は読んだことのあるものばかりだと思う。私も懐かしいなぁと思いながら読んだのを覚えている(特に前半)。フリーソフトウェアあるいはオープンソースに関わっているなら読んでおかなければいけない文章ばかりだと思うので、ぜひ読んでもらいたい本だ(特に若い人に)。

ちなみに本書の序文は、コモンズで有名なローレンス・レッシグが書いている。

例によって、目次をあげておこう。

編集にあたって

ソフトウェアについてのコメント

本書について

序文

第1部 GNUプロジェクトとフリーソフトウェア

 第1章 GNUプロジェクト

 第2章 GNU宣言

 第3章 フリーソフトウェアの定義

 第4章 ソフトウェアが所有権者を持ってはならない理由

 第5章 名前にどういう意味があるのか

 第6章 「オープンソース」ではなく「フリーソフトウェア」と呼ぶべき理由

 第7章 大学勤務のプログラマがフリーソフトウェアをリリースする方法

 第8章 フリーソフトウェアの販売

 第9章 フリーソフトウェアはフリードキュメントを必要とする

 第10章 フリーソフトウェアの歌

第2部 コピーライト、コピーレフト、特許

 第11章 読む権利

 第12章 著作権の誤解ーー一連の誤り

 第13章 科学は著作権を離れなければならない

 第14章 コピーレフトとは何か

 第15章 コピーレフト:プラグマティックな理想主義

 第16章 ソフトウェア特許の危険

第3部 自由、社会、ソフトウェア

 第17章 自分のコンピュータを信用できるか

 第18章 ソフトウェアがフリーであるべき理由

 第19章 コンピュータネットワーク時代の著作権とグローバリゼーション

 第20章 フリーソフトウェア:自由と協力

 第21章 避けたほうがよい用語

第4部 ライセンス

 GNU一般公有使用許諾書

 GNU劣等一般公衆利用許諾契約書

 GNU自由公開文書使用許諾書

訳者あとがき

索引



皆既日蝕

今日は日本で皆既日蝕が久しぶりに観察できる日ということで、南の島は大にぎわいらしい。

東京でも部分日蝕が観察できるというので、日蝕眼鏡なんぞを用意して子供と楽しみにしていた。

しかし、朝から雨が降っている。なんとか日蝕開始の10時ちょっと前までには雨がやんだけど、空全体どんより曇っていて太陽が見えない。

こりゃあだめだと半ばあきらめて、テレビの日蝕中継を見ながら、それでもときどき屋上に上がって空を眺めていた。

すると、なんとラッキーなことに、11時20分頃から雲が薄くなって太陽が顔をだしてくれた! 見えていたのは5分くらいだったが、太陽が大きく欠けているのがはっきりわかった。雲を通して見ていたので日蝕眼鏡を使うと真っ暗で何も見えず、しかたがないので裸眼で観察したけど、目にはあまりよくないんだろうなぁ。

短い時間ではあったが、日蝕を見ることができたことを子供と喜び合った。次は2012年の金環日蝕だな。



2009年7月21日火曜日

週末の覚え書き

週末の三連休は、18日の土曜日が調布の花火大会、19日は息子の塾の試験、20日は府中大国魂神社のすもも祭りと盛りだくさん。

土曜日は曇っていたので心配したけど、きれいに花火が見れてほんとうによかった。例年我が家では家の屋上でバーベキューをやりながら花火見物をしている。多摩川のほとりに住んでいる特権だな。

日曜日は息子と妻が半日試験で留守だったので、家で今作っている本のゲラを読んで過ごした。

月曜日は朝から家族三人で府中の大国魂神社へ。暗闇祭りには何度も行っているけど、すもも祭りというのは初めて。暗闇祭りほどではないけれど、にぎやかなお祭りだ。まずお参りをしてから、八咫烏のうちわと扇子を購入。境内で居合いの奉納演武(?)をやっていたが、やはり本物の日本刀は迫力がある。演武をやった一人が誤って手を切ってしまったのを見て、息子がびびっていた。

球投げやら射的をやって遊び、お好み焼き、チキンステーキ、ベビーカステラ、トルコアイス、ハッカパイプ、あんず飴、その他いろいろ飲んで食って、息子も大満足。

夕方家に帰って、留守番をしていた珀美を散歩に連れて行った。

その珀美だけど、数週間前に妻のアイデアで、知り合いにお願いして全身の毛をカットしてもらった。珀美はウェーブのかかった長い毛を持つ犬で、毛糸の塊みたいな姿が可愛かったので、カットを終えた姿にはちょっとショックを受けた。腰まで届く髪の毛がすてきだった女性が突然坊主頭になってしまったというか、なんというか。

写真をあげておくので、ご覧あれ。まぁ、見慣れれば十分可愛いけどね。

全身をカットした珀美



毛が短くなるとトイプードルの顔になるな




2009年7月17日金曜日

Zope 3入門篇 Zope 3を使ったWebコンポーネント開発

先日のPlone研究会でも話題になったZope3入門篇—Zope3を使ったWebコンポーネント開発 の紹介をば。

Springerから出ている"Web Component Development with Zope 3"の翻訳。個人的には残念なんだけど、日本語版は2分冊になっていて今回出版されたのは前半部分だけ。後半は秋以降に刊行されるということだ。



翻訳に携わった山本さんによるとかなり印刷部数が少ないらしく、購入しようと思っている人は急いで手に入れたほうがいいかもしれない。私は紀伊国屋新宿南店で手に入れたのだけど、発売日に行ったにもかかわらず平台には本がなく、1冊だけ棚差しになっているのを見つけた。これだけの大型書店に1冊しか入荷していないというのはかなりのもんだよ。私が買ったあと、新規に入荷しているのかなぁ。もしかすると、もう入荷しないかも。

まだ読んでいないので中身について詳しくは書けないが、先進的なWebアプリケーションフレームワークであるZope 3について学ぶなら、これ以上の本はないだろう。というか、これしか日本語で読めるZope 3の本はない。本文には適宜「Zope 2では」という囲み記事が挿入されていて、Zope 2を使ったことのある人間なら比較しながら学べるようになっているのも良い感じだ。

ただ、表紙や章の冒頭に象のイラストと一緒に、「Zope 3のインタフェースは斬新だゾウ」などという言葉が挿入されているのはどうなんだろう??? 本の内容とちぐはぐな印象を持つのは私だけ???

最後に目次を載せておく。読みたくなるでしょう!

第I部 初級篇

第1章 はじめに

 1.1 この本について

 1.2 Zopeとは何か?

 1.3 Zopeの機能

 1.4 Zopeの歴史

 1.5 Pythonプログラミング言語

 1.6 Zope X3 3.0からの変更

第2章 Zopeとコンポーネントアーキテクチャ

 2.1 Zopeの動作原理ーー概要

 2.2 コンポーネントを導入する

 2.3 インタフェース

 2.4 コンテンツコンポーネント

 2.5 アダプタ

 2.6 ユーティリティ

 2.7 コンポーネントをコンフィグする

 2.8 セキュリティ

第3章 Zopeをインストールする

 3.1 環境要件

 3.2 ダウンロード、コンパイル、インストール

 3.3 Zopeインスタンスをセットアップする

 3.4 例題アプリケーション

第4章 インタフェース

 4.1 インタフェースセマンティクス

 4.2 インタフェースを定義する

 4.3 オブジェクトがインタフェースを提供することを宣言する

 4.4 実装を検証する

 4.5 スキーマ

第5章 コンテンツコンポーネント

 5.1 スキーマベースのコンテンツ

 5.2 ZCMLを通じてのコンフィグレーション

 5.3 コンテンツタイプ

 5.4 ファクトリ

第6章 永続性

 6.1 オブジェクトストレージの問題

 6.2 永続オブジェクトを作る

 6.3 永続オブジェクトを扱う

 6.4 BTree

第7章 簡単なビューとブラウザページ

 7.1 ビュー入門

 7.2 ページテンプレート

  7.2.1 TAL

  7.2.2 TALES

  7.2.3 スコープ

 7.3 簡単なビューページテンプレート

 7.4 強化されたブラウザページ

第8章 ブラウザフォーム

 8.1 スキーマベースのフォーム

 8.2 オブジェクトの追加と追加フォーム

 8.3 カスタムウィジェット

第II部 中級篇

第9章 国際化

 9.1 概要

 9.2 メッセージと翻訳ドメイン

 9.3 アプリケーションを国際化する

  9.3.1 Pythonコード

  9.3.2 ページテンプレート

  9.3.3 ZCML

 9.4 メッセージカタログ

 9.5 地域化

第10章 サイトのレイアウトをカスタマイズする

 10.1 レイヤとスキン

 10.2 ページテンプレートマクロ

 10.3 カスタムスキン

 10.4 コンテンツプロバイダとビューレット

第11章 アダプタ

 11.1 サイズ

 11.2 ファイル表現

 11.3 既存アダプタをカスタマイズする

第12章 自動化されたテスト作業

 12.1 はじめに

 12.2 ユニットテスト

 12.3 ドックテスト

 12.4 テストを走らせる

 12.5 インテグレーション

第13章 高度なビュー

 13.1 非HTMLコンテンツを扱うブラウザページ

 13.2 ブラウザメニュー

 13.3 他のHTTPプロトコル

  13.3.1 WebDAV

  13.3.2 XML-RPC

第14章 メタデータ

 14.1 アノテーション

 14.2 ダブリンコア

 14.3 カスタムメタデータ

第15章 コンテナ

 15.1 オブジェクト階層とトラバーサル

 15.2 コンテインメントとロケーション

 15.3 コンテインメント制約

 15.4 コンテインドオブジェクトの名前

 15.5 ファイル表現

第16章 イベント

 16.1 はじめに

 16.2 オブジェクトイベント

 16.3 イベント通知のためにメールを送る

参考文献

索引



2009年7月13日月曜日

王様はロックンローラー

先日のエントリにも書いたように毎日ローリング・ストーンズのShine A Light を聴いている(見ている)わけだけど、ローリング・ストーンズを聴くと必ず思い出す本がある。

それが「王様はロックンローラー」という童話だ。今から20年くらい前、月刊パソコンワールドの編集長をしていた頃にイラストレーターの友人から教えられて手に入れた。

童話といっても大人向け、それもロック好きの大人向けに書かれたもので、ビートルズやローリング・ストーンズを青春時代に聞いていた世代に刺さる本だ。


王様は世界中のなによりロックンロールが大好き。寝ても覚めても考えるのは音楽のことばかり。自慢のギターを弾いて、ビートルズナンバーのFool on the hillを歌えば、感動のあまり髭の上に涙をこぼしてしまうくらいだ。

でも、ロック大好きな王様にもちょっと苦手なのがリズムの早いロックンロール。ローリング・ストーンズのSatisfactionを歌おうとすると、どうしても"I can't get no"と"satisfaction"のあいだでリズムを崩してしまうのだ。

お城主催のコンサートにバンドを率いて登場した王様、オープニングのFeeling alrightで観客をうまくのせ、2曲目には得意のFool on the hillで感動を引き起こした。しかし、3曲目のSatisfactionでとちってしまい大ブーイングを浴びてしまう。傷心のあまりステージから逃げ去った王様は、そのまま王様の位を捨て、一介のミュージシャンとして放浪の旅に出てしまう。

王様を失ったお城では臣下の一人が実権を握り、ハードロック以外の音楽は聴くことも演奏することも許さないという悪法をしく。

傷心の王様は再びお城に戻り、その美しい歌声を城下に響かせることができるのか? ハードロックに閉ざされた国は、音楽の自由を取り戻すことができるのだろうか?


というわけで、あとは読んでのお楽しみ。

純な王様のやさしさが心にしみるステキな童話だ。でも、残念なことにすでに絶版になっているらしい。

一応Amazonのリンクを貼っておくけど、古本しかないみたいだ。



作者が描いたイラストもいい味をだしているんだけど、Amazonには表紙画像がないな。時間があったらスキャンしてアップしよう。

今日はビートルズでも聴こうかな。

「王様はロックンローラー」の表紙をスキャンしたので、画像を追加した。




コウモリ

今日の午前11時ごろ、妻が「早く来て、早く来て」と叫んでいるので、なにごとかと思って行くと、2階の窓のすぐ外の壁に小さなコウモリがとまっていた。

我が家は多摩川のすぐ近くにあるのだけど、夏の夕方になると多摩川に向かって飛んで行くコウモリをよくみかける。また、夜遅くに帰ってくるときには街灯の周りを飛び交うコウモリをよく見る。

どうやらこのおチビさんは朝方巣穴に帰り損なって、我が家の窓辺で昼をやり過ごそうとしていたらしい。そっと窓を開けて捕まえてみた。じっと動かずに手のひらに載っている姿はちょっとネズミに似ていてかわいらしい。

夜になったら逃がしてやろうと、虫かごに入れて涼しい場所に置いておいた。しばらくして様子を見に行くと、虫かごの内側に上手に逆さにくっついている。飛んでいるコウモリはさんざん見ているけど、こんなに近くで見るのは初めてだ。しげしげと見てみたが、ほんとうに小さい。この冬に生まれた子供だろうか? 足の指なんか、細くて糸みたいだ。体毛は柔らかくてすべすべしていてビロードみたい。モグラの体毛に似ている。種類はたぶんアプラコウモリだろう。

コウモリというと吸血鬼のイメージから嫌う人が多いけど、実際はハムスターみたいにかわいらしい動物だ。蚊をたくさん食べてくれる益獣でもあるし、もっと大切にされるべきだと思う。

夜7時過ぎ、コウモリを逃がしてやろうと屋上にあがった。逃がす前に写真を撮ろうと、虫かごから出したコウモリを息子の手のひらに載せたところ、素早く手から飛び降り、そのまま空へと飛び立って行ってしまった。昼間はまったく動かず、けがでもしているんじゃないかと心配していたくらいだったので、これには驚いた。夜になるとあんなに早く動けるんだ。もうびっくり、写真なんて撮る暇まったくなし。

まぁ、元気に飛んで行ったからよしとしよう。しょうがないので、昼間に撮った写真を載せておく。うまく撮れていないけど、がまんしてほしい。

虫かごにくっついているコウモリ



ちょっと動いたコウモリ、顔わかるかな?




2009年7月11日土曜日

Shine A Light

ローリング・ストーンズのShine A LightのDVDがやっと出たので、さっそく買ってきた。TシャツつきのコレクターズBOX

もあったけど、私が買ったのは普及版。




昨年の夏のはじめ頃にローリング・ストーンズのコンサートの映画をマーティン・スコセッシが撮ったという話を聞いて、楽しみにしていた。

でも、ちっとも日本での公開の話がなくて、しかたなくサウンドトラックのCDを買って音だけ聞いてがまんしてたんだよね。

で、10月にフランクフルトブックフェアに行くJALの機内映画のリストにShine A Lightがあるのを発見! 大興奮して、行きの便で2回、帰りの便で3回見た。

日本に戻って待つことしばし、ようやく12月になって映画館でローリング・ストーンズを見れた。やっぱり迫力が違う。

映画の冒頭に出てくるクリントン元大統領の部分はいらないよなぁ。ミック・ジャガーはまだまだ元気で、見ていてうれしくなる。キース・リチャーズのギターがへろへろだとか、間違えてばかりいるとか、ろくに弾いてないとか、いろいろ言う人がいるけど、いいんだよそんなこと。キースはかっこよければいいの!

ミックは酒をやめて毎日走り込んで体を鍛えているらしいけど、キースとロニーはあいかわらず不摂生の限りを続けているようでとってもステキ。二人ともステージでタバコ吸いまくり、あげくに短くなったタバコをプッとばかりにステージに吐き捨てちゃう。飛んでったタバコが床にあたって火花ちらしてるし、だいじょうぶか?

曲の間に挟まる昔のインタビューもなかなか興味深い。チャーリー・ワッツがあんなに話しているのなんて、はじめて見た。いつもまじめな顔して、きっちりドラムを叩いている渋いおじさんて感じだからなぁ。案外皮肉屋なのかな。

ゲストもいろいろ出てくるけど、やっぱバディ・ガイがすごい。はったとミックを睨みつけながらチョーキングを決めて、歌いだす声の迫力のあること。「そうじゃねぇよ、こうやって歌うんだよ!」と言っているような感じ。60過ぎのミックが15・6のガキに見える。

クリスティーナ・アギレラって全然知らなかったんだけど、なかなか声にパンチがきいていてよい。ミックとのからみもいやらしいし、ちゃんと悲鳴もあげる(笑)。で、彼女のDVDを買ってみたんだけど、大失敗。趣味にあわない、だめだ。

メンバー紹介のあとで、キースがリードボーカルをとって2曲ほど歌うのがいいなぁ。特にコネクションを歌うときはロッキン・ロニーと楽しそうにギターを弾いている。曲の途中で二人のインタビューが入るけど、これもなかなか笑えていい。たしかに二人そろえば最強だよ。

DVDでは途中でインタビューが入って、コネクションがブツ切れになってしまっているけど、サウンドトラックのCDではちゃんと1曲通して聞ける。コネクションを通して聞きたい人はサントラのCD

を買うべし。

というわけでこのDVD、コンピュータの隅っこに画面を出して、朝から晩まで見続けている。最高!

では最後に、アップ、アッ〜プ!(笑)



2009年7月9日木曜日

Google Androidプログラミング入門

先日のエントリでもちょっと紹介した7月2日に出たばかりのGoogle Androidプログラミング入門

の宣伝をば。






この本は、昨年の3月に出した「Google Android完全解説」というムックを今年の4月末に公開された最新のSDK 1.5に合わせて全面改訂したもの。

昨年出したムックは、実は世界最初のGoogle Android解説本だったんだけど、出した当初はさほど売れなかった。それが今年になって急に売れ始めて、年初に一度増刷をかけている。

このムックの原稿を基に昨年暮れから改訂を進め、4月末に公開されたSDK 1.5に合わせて一気に加筆/修正を加えて完成させたのが本書だ。

ムックのときと同様、株式会社豆蔵のメンバー8人が執筆に参加してくれた。なにせSDK 1.5が公開されたのが4月末だったため、著者陣は全員ゴールデンウィークをつぶして執筆を行っている。私も、今年のゴールデンウィークでは妻と息子を実家に帰して、東京で犬の珀美と留守番をしながら仕事をしていた。

ムックのときには正月をつぶして執筆してくれたし、本当に著者陣には頭が下がる。多謝多謝!

さて、ムックからの変更点だけれども、最新の情報を盛り込むのはもちろん、単なる入門書ではなく実際のアプリケーション開発に役立つ本にしたいという著者陣の熱意から、とても充実した内容になっている。ムックではA4変型で208ページだったものが、今回の書籍ではB5変型で648ページまでボリュームアップした!

内容の充実度、ボリューム、ページ単価では他社の本に決して負けないと思う。648ページで本体価格3800円というのは、絶対お買い得だよ。

ぜひ書店で他社のAndroid本と内容を比べてほしい。

以下、目次を載せておく。

第1部 基礎知識
 第1章 Android SDKの概要


 第2章 Android開発環境


 第3章 開発ツール





第2部 開発の基本


 第1章 Androidアプリケーションの4大要素


 第2章 アクティビティ


 第3章 インテント


 第4章 サービス


 第5章 データ入出力と永続化





第3部 画面要素


 第1章 ユーザーインターフェイス


 第2章 グラフィックス





第4部 実践開発


 第1章 アプリケーションモデル


 第2章 セキュリティ


 第3章 リソースと国際化


 第4章 センサーAPI


 第5章 地図表示とロケーション


 第6章 テスティングフレームワーク





第5部 応用開発


 第1章 Input Method Framework


 第2章 Connectivity Manager


 第3章 カメラ


 第4章 メディア


 第5章 JNI(Java Native Interface)


 第6章 アプリケーションの実行結果を解析する


 第7章 ソースコードの探訪


 第8章 Androidの開発用端末「Android Dev Phone 1」


 第9章 アプリケーションの配布

付録A ウィジェットカタログ




2009年7月7日火曜日

奇妙な名前

絶対嘘だって!

奇妙な名前を付けられた子どもは犯罪に手を染めやすいことが統計で証明される



ポリープその後

先日のエントリ「ポリープ」で書いたように、東京医科大学へ行ってCTスキャンの検査を受けてきた。

結果、

慢性副鼻腔炎、蓄膿あり、手術が必要

とのこと。がっくり。

なんでも右の副鼻腔に膿みがたっぷりたまって炎症を起こしているそうな。副鼻腔の入り口にあるポリープはたいしたことないとか。

まぁ、検査に行った日も前日夜中の3時過ぎまで仕事して、3時間程度しか寝てないとか、不摂生な生活が延々と続いているから体に無理がきてもしょうがない。

覚悟は決めたものの、病院が込んでいて手術が受けられるのは10月だとか。それまでは抗生物質を飲んでごまかすらしい。だいじょうぶか、俺の体?



2009年7月1日水曜日

ジュンク堂書店のTwitter

最近、Macの上でAfficheurというツールを使ってTwitterとWassrを読んでいるんだけど、ジュンク堂書店の池袋店が出しているTwitterがなかなかすごい。

http://twitter.com/junkudo_ike_pc

ジュンク堂池袋店が入荷したPC関連書のタイトルと部数をリアルタイムに教えてくれる。

書店の方がその本がどれくらい売れると考えているか、あるいは期待しているかがわかるので、すごく勉強になる。

この手の情報を入手するのは結構めんどくさいので暇なときにしか調べなかったんだけど、Afficheurを使ってTimelineをディスプレイに表示しておくと何もしなくてもジュンク堂池袋店の入荷情報が手に入る。ほんとうに便利だ。

PC関連の出版に携わっている人なら必ずフォローすべきだと思う。というか、とっくの昔に皆フォローしてるのかな。

で、つい先ほど、私が企画/編集した『Google Androidプログラミング入門』をジュンク堂池袋店がなんと50部も入荷してくれたことが判明!

思わず叫んじゃいましたよ!

フォローしているとわかるけど、だいたい10〜20部くらいが普通で、30部だと多いほうだから、50部というのは破格だ。やった!

入荷してくれただけで、まだ売れたわけじゃないけど。でも、すごくうれしい! ジュンク堂池袋店さん、ほんとうにありがとうございます。



2009年6月30日火曜日

ポリープ

昨年の暮れからどうも鼻の調子が悪い。

頭がいつも重く、鼻の奥から臭い鼻水がしみ出してくる。

耳鼻科の医者によると、なんでも鼻の奥にポリープができて副鼻腔の入り口を塞いでいるとか。点鼻薬を使っていたのだが、改善しない。

今日、医者から「このまま薬で直らないようなら、手術をする必要がある。一度大学病院へ行って検査してほしい」と言われた。

しょうがないので、来週大学病院へ行ってCTスキャンにかかることにする。

まだわからないけど、手術なんてやだなぁ。



2009年6月14日日曜日

三沢光晴死亡

三沢が死んだなんて信じられない。信じたくない。

タイガーのマスクを捨てた試合を会場で見たのはつい昨日のことみたいに思い出せる。

一瞬の沈黙のあと、怒濤のようにわき起こった三沢コールを私は一生忘れない。

鶴田から初めてフォールを奪った試合も会場で見ていた。彼はいつもほんとうに激しいプロレスをしていた。

でも、いつか年を取ったら、晩年の馬場さんのように“楽しいプロレス”を三沢もするようになるのかなぁ、なんて思っていたのに。

46才、若すぎる、早すぎる。

ほんとうに悲しい。



2009年5月31日日曜日

強い子のミロ

昨晩家に帰ると妻が怒っている。

話を聞くと、珀美がテーブルの上に置いてあった麦芽飲料のミロの袋を食い破って、中身のほとんどを食ってしまったそうな。

顔から胸からミロでベタベタ、部屋中にミロの粉が飛び散ってすごい惨状だったとか。

一夜明けて、先ほど珀美を多摩川に散歩につれていったところ、色といい、形といい、艶といい、柔らかさといい、チョコレートクリームそっくりのうんちをした。

しばし見とれてしまった。ミロ、恐るべし。




珀美、暑いよ〜!




2009年5月18日月曜日

珀美

実は昨年家族が増えた。といっても子供が生まれた訳ではなく、犬を飼い始めたわけだ。
息子は以前チビ丸という名前のジャンガリアンハムスターを飼っていたのだが、このチビが他界した後、犬か猫を飼いたいと言い始めた。
ところが、これに妻が猛反対。犬や猫なんか飼ったら家の中がめちゃくちゃになると言って、許さない。
息子はことあるごとに犬か猫を飼ってほしいと訴えていたが、まぁ、聞き入れられそうにはなかった。
さて、昨年の正月休みに息子は「冒険者たち---ガンバと15ひきの仲間」という小説を読んでいたく感動したらしく、もう一度ハムスターを飼って、名前をガンバにすると言い出した。
まぁ、いくら言っても犬も猫も飼ってもらえそうにないので、あきらめてもう一度ハムスターを飼おうと思ったんだろう。
ところが、ここで話が急展開。なぜか妻が「もう一度ネズミを飼うくらいなら、犬を飼ったほうがましだ」と言い出した。なぜハムスターをもう一度飼うことより犬を飼うほうがましなのかさっぱりわからないが、とにかく犬を飼うことになってしまった。
で、ここから妻の行動が早い。八王子のブリーダーのサイトを見つけて、そこに出ている子犬の写真から気に入ったのを見つけると、すぐさま八王子まで出かけて予約を入れてきた。
会社で仕事をしている最中に「今八王子です。子犬を予約しました。今週末引き取りにいくので、よろしく」というメールを受け取ってびっくりしたものだ。
でも、一番驚いたのは息子。なにせあれだけ頼んでも却下されていたのに、突然犬を飼うことになったのだから、そりゃあ驚く。ブリーダーのお店で子犬を抱きながら、夢みたいだと繰り返し言っていた。

さて、こうして昨年の1月20日に我が家に子犬がやってきたわけだけど、この犬ちょっと不思議な血筋を引いている。父親がタイニープードル、母親がチンとトイプードルのハーフで、2007年11月23日生まれのメス。まぁ、雑種と言ってしまえばそれまでだけど、最近はこういう犬種を掛け合わせた犬のことをミックスと呼んでいて流行っているらしい。
基本的に黒毛なんだけど、下あごから胸、お腹にかけてと4本の足の先端が白くなっている。毛はプードル風の巻き毛だ。我が家に来たときは片手に乗ってしまうくらい小さくて、ほんとに可愛かった(今でも可愛いけど)。

名前をどうするか家族会議を開いた結果、珀美(はくび)に決めた。当時息子が好きだった「結界師」というアニメに犬の使い魔みたいな妖怪が出ていて、この名前が白尾だったので、音はここからいただいた。ただ、我が家の珀美のしっぽは真っ黒なので白尾というのは合わない。胸の白い毛がとてもきれいだから、白美にしようと提案。しかし妻から白美では字がつまらない、珀美のほうがいいという意見が出たので、これで決定。

珀美が我が家に来てから1年と4ヶ月になるが、やはり犬がいるのはいいものだ。特に一人っ子の息子にとっては、兄弟のような存在になっている。ぜひとも、元気で長生きしてほしい。
我が家にきたばかりの珀美。ちっちゃい!




2009年5月16日土曜日

てもみん

今日は朝から体調があまりよくない。会社に出てきても、どうもしゃっきりしない。

午後から肩がひどく凝ってたまらなくなってきたので、Googleで新宿のてもみんを探してみたところ、会社のすぐ近くに店があるのを発見。


てもみん 新宿パークタワー店

東京都新宿区西新宿3丁目7−1
新宿パークタワー
03-5908-3255‎

電話してみたらすいているというので、すぐに行ってきた。
30分ほど肩をもみほぐしてもらって、だいぶん楽になった。お代は3150円。
またしんどくなったら行こう。


2009年5月14日木曜日

Windowsデバッグの極意

なんかいつのまにやら1年近くも何も書かずにいるではないか。

ちょっといろいろ精神的にきついことが多いんだけど、なんとかまた書くようにがんばろう。

で、最近作った本の紹介をば。






これは翻訳書で、原著は"Advanced Windows Debugging"というAddison-Wesleyから出ている本だ。

なぜかAmazonに全然本の内容に関する情報が上がっていないので、少し書いておこう。

著者は二人ともMicrosoftのエンジニアだ。

Mario HewardtはMicrosoftCorporationのシニアデザインエンジニアで、過去9年間に渡ってWindowsのシステムレベル開発の分野で精力的に仕事をしてきた。Windowsの5回のリリース(Windows 98以降)を通じて、彼は主としてサーバーとデスクトップ管理の分野の仕事をしてきた。彼は、製品の信頼性、堅牢性、安全性を保証するための仕事に多くの時間を割いている。



Daniel PravatはMicrosoft Corporationのシニアデザインエンジニアで、複数のWindowsリリースで数種のWindowsコンポーネントのリリースに深く関わっている。Microsoftに入社する前は、電話サーバーとして機能するコンピュータのための電子通信ソフトウェアを開発していた。すべてのソフトウェアが信頼性、予測可能性、効率性を備えたものになることを目指している。


内容は、タイトル通りWindowsのデバッグのやり方をごりごりと解説したもの。ただし、Visual Studioを使ったデバッグ方法の解説はない。
Visual Studioではどうにもならないようなバグを追いかけるやり方について書かれた本とも言える。
さまざまなツール(ほとんどはMicrosoftのサイトから無料でダウンロードできる)を使って、バグを追いかけ、その原因を突き止める方法をステップバイステップに解説しているので、いざという時には役に立つ本だと思う。

artonさんがブログで紹介してくれている。

http://www.artonx.org/diary/20090503.html#p01

NyaRuRuさんも紹介してくれている。

http://d.hatena.ne.jp/NyaRuRu/20090427/p1


目次を下記にあげておくので、興味を持った人はぜひ本屋さんで手に取ってほしい。

序文
序章
謝辞
著者紹介

1 概観
第1章 ツールの準備
 1.1 リーク診断ツール
 1.2 Debugging Tools for Windows
 1.3 UMDH
 1.4 Microsoft Application Verifier
 1.5 グローバルフラグ
 1.6 Process Explorer
 1.7 Windows Driver Kit
 1.8 Wireshark
 1.9 DebugDiag
 1.10 まとめ
第2章 デバッガ入門
 2.1 デバッガの基本
 2.2 KDすべきか、KDせざるべきか
 2.3 デバッガの基本的な操作方法
 2.4 リモートデバッグ
 2.5 デバッグのシナリオ
 2.6 まとめ
第3章 デバッガの秘密
 3.1 ユーザーモードデバッガの内部構造
 3.2 ターゲットのコントロール
 3.3 まとめ
第4章 シンボルとソースファイルの管理
 4.1 デバッグのためのシンボル管理
 4.2 デバッグのためのソースファイル管理
 4.3 まとめ

2 応用デバッグ
第5章 メモリ破壊パート1―スタック
 5.1 メモリ破壊の検出
 5.2 スタックの破壊
 5.3 まとめ
第6章 メモリ破壊パート2―ヒープ
 6.1 ヒープとは何か
 6.2 ヒープ破壊
 6.3 まとめ
第7章 セキュリティ
 7.1 Windowsのセキュリティの概要
 7.2 セキュリティ情報の入手方法
 7.3 セキュリティチェックはどのようにして行われるか
 7.4 クライアント/サーバーアプリケーションでのIDの伝播
 7.5 システム境界でのセキュリティチェック
 7.6 セキュリティエラーの調査
 7.7 まとめ
第8章 プロセス間通信
 8.1 通信メカニズム
 8.2 ローカル通信のトラブルシュート
 8.3 リモート通信のトラブルシュート
 8.4 その他の技術知識
 8.5 まとめ
第9章 リソースリーク
 9.1 リソースとは何か
 9.2 リソースリークのデバッグプロセスの概要
 9.3 リソースリークの再現性
 9.4 ハンドルリーク
 9.5 メモリリーク
 9.6 まとめ
第10章 同期
 10.1 同期の基礎
 10.2 同期問題のデバッグプロセスの概要
 10.3 同期問題のシナリオ
 10.4 まとめ

3 高度なトピック
第11章 カスタムデバッガエクステンションの開発
 11.1 デバッガエクステンション入門
 11.2 デバッガエクステンションのサンプル
 11.3 まとめ
第12章 64ビットのデバッグ
 12.1 Microsoftの64ビットシステム
 12.2 Windows x64による変更
 12.3 まとめ
第13章 事後デバッグ
 13.1 ダンプファイルの基礎
 13.2 ダンプファイルの使い方
 13.3 WER(Windowsエラー報告)
 13.4 CER(企業内エラー報告)
 13.5 まとめ
第14章 パワーツール
 14.1 デバッグ診断ツール
 14.2 !analyze拡張コマンド
 14.3 まとめ
第15章 Windows Vistaの基礎
 15.1 第1章─ツールの準備
 15.2 第2章─デバッガ入門
 15.3 第6章─メモリ破壊パート2─ヒープ
 15.4 第7章─セキュリティ
 15.5 第8章─プロセス間通信
 15.6 第9章─リソースリーク
 15.7 第10章─同期
 15.8 第11章─カスタムデバッガエクステンションの開発
 15.9 第13章─事後デバッグ
 15.10 まとめ
付録A Application Verifierのテスト設定
 A.1 [Exceptions](例外)
 A.2 [Handles](ハンドル)
 A.3 [Heaps](ヒープ)
 A.4 [Locks](ロック)
 A.5 [Memory](メモリ)
 A.6 [ThreadPool](スレッドプール)
 A.7 [TLS]
 A.8 [FilePaths](ファイルパス)
 A.9 [HighVersionLie](新バージョンのシミュレーション)
 A.10 [InteractiveServices](対話的サービス)
 A.11 [KernelModeDriverInstall](カーネルモードのドライバインストール)
 A.12 [Low Resource Simulation](リソース残量低下のシミュレーション)
 A.13 [LuaPriv](権限の低いアカウントのシミュレーション)
 A.14 [DangerousAPIs](危険なAPI)
 A.15 [DirtyStacks](ダーティ状態のスタック)
 A.16 [TimeRollOver](時間のロールオーバー)
 A.17 [PrintAPI]と[PrintDriver]
索引