2016年12月3日土曜日

フランクフルト・ブックフェア2016

昨年(フランクフルト・ブックフェア2015)に続き今年もフランクフルト・ブックフェアに行ってきたので、簡単にレポートをまとめておきたい(すでに1ヶ月以上たってるけど)。


フランクフルト・ブックフェア会場入口

フランクフルト・ブックフェアは世界最大のブックフェアなわけだが、昨年その規模を大きく縮小して驚かされた。今年はどうなることかと、ちょっとドキドキしながら会場へ向かったが、展示スペース自体は昨年と同規模で特に縮小などはなかった。ただ、来場者数が明らかに減っているように感じた。初日の午前中などは展示会場がガラガラで不安になるくらいだったし、最終日直前の土曜日の午後にはブースを畳んでしまう出展社が目立ち、人もまばらな感じだった。私自身は実際に顔を合わせて商談・情報共有を行う機会は貴重だと思うのだけど、インターネットで連絡が取れるのだから必要ないと考える人や会社が増えているのだろうなぁ。

では、今年もいくつか出版社のブースを紹介していこう。


Wiley

Wileyは老舗の大出版社の1つ。相変わらずブースも大きい。このままがんばってほしい!


O'Reilly

安定のO'Reilly。いつもどおりのブース。


Pearson

Pearsonも昨年同様のブース。老舗だがずいぶんこじんまりとしてしまって寂しい限り。


Google Play

出版社以外にネット企業も出展している。これは、Google Playのブース。


Packt

IT系でもっとも野心的な出版社だと私が感じているPackt。ブースは質素だがやることは派手だ。オンデマンド印刷と電子書籍だけに絞って在庫リスクを一掃し、刊行点数を増やせば増やすだけ売上・利益が増えるという戦略を着々と進めている。数年後には1年に数千タイトルを刊行するつもりだとか!


No Starch

私の大好きなNo Starchのブース。こちらも安定していつもどおり。No Starchの創業社長であるポロックと話をすると幸せな気分になる。彼もITや技術が大好きで、自分が信じる本を作り続けている。彼のほうでもKaheiはわかってくれていると思っているようで、版権代理店の方によると私とのミーティングは他のミーティングに比べてやたらとポロックの話が長くなるのだそうだ。今回も約束の時間をすぎてもポロックの話が終わらず、やむなくもう時間だからといってミーティングを終わらせた。帰りがけにはTシャツとチョコレートまでお土産にくれた。ありがとう、ポロック!


Discover 21

日本の出版社ディスカヴァー・トゥエンティワンがブースを出していた。ちょっとびっくり。この会社は取次を通さず書店と直取引をしていたり、電子書籍にも初期から積極的に取り組んだり、過去には小飼弾さんをアドバイザーにしてフランクフルト・ブックフェアに乗り込んだりと、すごくユニークな出版社だ。ちょっと気になる存在。


MIT Press

マサチューセッツ工科大学(MIT)付属の出版社のブース。残念ながらコンピュータサイエンスの担当者がフランクフルト・ブックフェアに来ないため、ミーティングできず。


Elsevier

学術系出版社の老舗。ブースも大きい。

Taylor & Francis

こちらも学術系の出版社。CRC Pressというレーベルでコンピュータサイエンスの書籍を出している。


Cambridge University Press

ケンブリッジ大学付属の出版社。やはり担当者がこないためミーティングできず。


McGraw-Hill

こちらも老舗の大出版社だが昨年はブースを設けず、今年は一応ブースは出していた。がんばってほしいなぁ。


中国のブース

中国の出版社はどこも大きなブースを出していて勢いを感じる。数も多い。


日本のブース

日本はいつもどおり、こじんまりと。


レイマー広場

今回のフランクフルトは毎日小雨が降っているような状態で、あまり観光らしいことはしなかったが、一応レイマー広場には行ってきた。ただ、あまりにも寒かったのでビールは飲まなかった(笑)。


大聖堂のパイプオルガン

レイマー広場からいつものように歩いて大聖堂に入ったところ、偶然パイプオルガンの演奏が行われていてびっくり。ミサの練習だったのか、演奏者一人でもくもくと演奏していく。2時間近くも生のパイプオルガンの演奏を聞けるなんて、夢のようだった。素晴らしかった。

来年もフランクフルト・ブックフェアにはぜひ参加したいと思っている。これ以上縮小しないことを切に願っている。

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