先日書店で棚のチェックをした際に、ちょっと気になってスター・ウォーズ英和辞典 ジェダイ入門者編
とスター・ウォーズ英和辞典 ジェダイ・ナイト編
を買ってきた。
どちらもStar Warsに出てくるセリフを例文にした英和辞典だ。ジェダイ入門者編が中学英語、ジェダイ・ナイト編が高校英語になっている。英和辞典なので、当然のことながら英単語がアルファベット順に並んでいて、意味の解説があり、例文が紹介されている。しかし、単語の意味の解説は最小限で、例文については、それがStar Warsのどのエピソードの誰のセリフか、また必要に応じてどんなシチュエーションで発言されたものかが解説されている。辞典というよりは例文集というべき本。
たとえば、areの解説には、下記のように「Are you all right? LUKE V だいじょうぶかい?(湖の怪物に吐き出されたR2を気づかって)」のようにイラスト入りで記されている。
まぁ、Are you all right?なんて英文はどうでもいいつまらないものだし、通常の辞書なら気にもならないが、逆さになったR2-D2と駆け寄るルークのイラストを見て、映画のシーンを思い出すと、このつまらない英文がちゃんと生きたセリフとして聞こえてくる。これはいい!
さらにこの辞典には、CLASSIC PHRASE、FORCE PHRASEとして、映画の名言をそのシーンの写真といっしょに紹介してくれている。これがまたいい。
デス・スターに遭遇したときのルークのセリフ!
もちろん、この名言も!
読み始めると次々に映画のシーンが目に浮かんできて、楽しくてついつい読み進めてしまう。普通の辞典や例文集はだいたいつまらなくて、すぐに読むのがいやになってしまうのだが、この本は違う。Star Warsファンなら楽しみながら全部読めるはずだ。日本語で覚えていたセリフが、英語でなんと言っていたかわかるだけでもすごくおもしろい。C-3POがR2-D2によく言っている「おまえのせいだ!」というセリフが"This is all your fault!"だということも初めて知った。まぁ、こんな英文は覚えても使うことはないだろうけど。w
この辞典、本当は受験を控えた息子の勉強用に買ってきたのだけど(父の影響で大のStar Warsファン)、父親の私が読むのに夢中なので当分息子はお預けだ。w
しかし、会社の収益が悪化し、このシリーズは採算が合わないと言われ、増刷ができない状態が長く続くことになる。海外でもアジソンウェスレイがピアソンに吸収合併され、アジソンウェスレイジャパンもピアソン・エデュケーションジャパンに変わった。そして2014年、ピアソン・エデュケーションが日本の書籍市場から撤退し、共同出版の契約も破棄されることが決定した。当時KADOKAWAのハイエンド書籍編集部編集長だった私は、KADOKAWAとして版権を取得し直し、シリーズを再刊することを提案したが、不採算を理由に却下され、このままThe Art of Computer Programmingは日本の書店から消え去ると思われた。
ところが世の中捨てものじゃない。捨てる神あれば拾う神あり、「嘉平、編集やめるってよ」と「ASCII DWANGOスタートアップ!」の2つのエントリに書いたとおり、ドワンゴに移籍して技術書の出版を続けられることになり、最初に私が提案したのがThe Art of Computer Programmingのシリーズをアスキードワンゴから再刊することだ。ありがたいことにドワンゴの人たちは技術者で、この本の価値をわかっている人ばかりなので、すんなりと企画は通った。なにせ、上司の本棚にはThe Art of Computer Programmingの原著が並んでいるのだ!